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「頽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
顔の細くなったのもいくらか調節されて、そこには葉子自身が期待もしなかったような廃的《はいたいてき》な同時に神経質的なすごくも美しい一つの顔面が創造されていた。....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
の浮き木を弄《もてあそ》ぶに異ならず。乗り合いは前後に俯仰《ふぎょう》し、左右に《なだ》れて、片時《へんじ》も安き心はなく、今にもこの車|顛覆《くつがえ》るか....
性急な思想」より 著者:石川啄木
、一方に於て自分の生活を改善するところの何等かの努力を営み――仮令《たとえ》ば、廃的《デカダン》という事を口に讃美しながら、自分の脳神経の不健康を患《うれ》う....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の仕事は主にギリシアの諸書の研究と注釈に限られていた。帝政時代の間に国民は急速に廃の道をたどったためにたださえ薄かった科学への興味はほとんど全く消滅した。それ....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
野に響く。 汽車は猶予わず出た。 一人|発奮をくって、のめりかかったので、雪を打ったが、それも、赤ら顔の手も交って、三四人大革鞄に取かかった。 「これは貴....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
りを折込んだ細路地の裏長屋、棟割で四軒だちの尖端で……崖うらの畝々坂が引窓から雪れ込みそうな掘立一室。何にも無い、畳の摺剥けたのがじめじめと、蒸れ湿ったその斑....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
杯……てったところ……黙ってて頂戴。」―― 端正どころか、これだと、しごきで、然としていた事になる。もっとも、おいらんの心中などを書く若造を対手ゆえの、心易....
取舵」より 著者:泉鏡花
。渠はその全力を尽して浪を截りぬ。団々として渦巻く煤烟は、右舷を掠めて、陸の方にれつつ、長く水面に横わりて、遠く暮色に雑わりつ。 天は昏※として睡り、海は寂....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
の叫ぶ声す。両国橋の落ちたる話も、まず聞いて耳に響くはあわれなる女の声の――人雪を打って大川の橋杭を落ち行く状を思うより前に――何となく今も遥かに本所の方へ末....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
のごとく打上げる。……歌麿の絵の蜑でも、かくのごとくんば溺れます。二打ち三打ち、るる潮の黒髪を洗うたびに、顔の色が、しだいに蒼白にあせて、いまかえって雲を破っ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
崖は有繋に名称を知っていて、片仮名で「ダイオラマ」と看板を書いてくれた。泰山前にるるともビクともしない大西郷どんさえも評判に釣込まれてワザワザ見物に来て、大に....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
と乞食と歴史のみ ポルトガルには僧坊、尼坊今なお存すといえども、堂宇はたいてい敗して零落の状を呈し、僧侶はその下等の地位にいたりては学識はなはだ乏しく、生計....
西航日録」より 著者:井上円了
にありて過般の哲学館事件を想起し、感慨のあまり、左の七絶をつづる。 講堂一夜為風、再築功成復化灰、遺恨禍源猶未尽、天災漸去又人災。 (講堂は一夜にして風のため....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ことと思います。国民の血税がかくのごとく使われておるのでありますから、これ綱紀の廃にあらずして何ぞやと私はいいたいのであります。吉田内閣のもとにおいては、あら....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
った。彼は軍団長の経験すらなき新参者で大抜擢である。ファルケンハインは西方に於て勢の挽回に努力したが遂に成功しなかった。ルーデンドルフ一党からは一九一四年、特....