題字[語句情報] »
題字
「題字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
題字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
漸く役場や警察の許可を得た。其れについて幸い木目見事の欅板があるので、戦役記念の
題字を書いてくれと先日村の甲乙が彼に持込んで来たが、書くが職業と云う条あまりの名....
「道標」より 著者:宮本百合子
きなひと群れが通った。出版労働の連中だった。五ヵ年計画を四年で! とスローガンを
題字にした赤い表紙の本のつくりもの。文盲撲滅! その下に二四六三七万ルーブリと五....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
氏は、文墨のたしなみがあり、菅原白竜山人のかけ幅や、板垣退助伯が清人霞錦如の絵に
題字せられた幅物などを愛蔵せられて、私たちの見るに任せられた。ここから土地の案内....
「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
一種の自由さがあってなかなかおもしろく読まれる。八雲氏令孫の筆を染めたという書名
題字もきわめて有効に本書の異彩を添えるものである。 小泉八雲というきわめて独自....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
違いであった。『女性改造』は表紙も『改造』そっくりで、白無地に黒く「女性改造」と
題字が刷られ、創刊号の巻頭言は、筆者自身の感動をあらわした文章で、婦人の解放のた....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
と、息も忙しく、肩を揉んで、 「宅などが、あなた、大それた。」 そうだろう、
題字は颯爽として、輝かしい。行と、かなと、珊瑚灑ぎ、碧樹梳って、触るものも自から....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
みている。私は仕方なく詫びた。詫びることは簡単であった。教師は本を自ら拾い、その
題字をみて更にぶるぶる怒った。 「こんな本をよんでいいと思うのか……」 その本....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
なさい。 きょう午後に小説集『乳房』が出来て来ました。くすんだ藤色の表紙に黒い
題字。早速速達で御覧にいれます。「この一冊に集められている作品の中には『一太と母....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、でも傑作よ。ところが合作の気がして第三者が認めるほど傑作の気がしないらしいの。
題字は黒です。
『明日への精神』は寿江子がクレオンでかいてなかなかいいけれど。こ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
を書いている。大判の、ちょッと色の変った美本であった。茶の地に、美しいコバルトで
題字がぬいてある。それが大そうキレイだったので、私たちの同人雑誌「青い馬」という....
「茶番に寄せて」より 著者:坂口安吾
私が笑うかって言うのですかい。笑わないと泣いちゃうからさ、というフィガロの科白が
題字のところに刷りこんである。(多分そうだったと思いますよ)「ゼビィラの理髪師」....
「日蔭の街」より 著者:松本泰
で、この家のものでない事はポケット大に折り畳んだ折目がついているので直ぐ判った。
題字わきの余白に鉛筆で El 32と記してあるのは、El は町名の頭字で、数字は....
「十九の秋」より 著者:永井荷風
間には重んぜられた人であったと見え、その頃刊行せられた日本人の詩文集にして何氏の
題字や序または評語を載せないものは殆どない。 わたくしが東京を去ったのは明治三....
「はつ恋」より 著者:神西清
れはロマンティシズムの全盛期に取材してあった)、彼はこの作品を、黒い表紙に血色の
題字で、出版するつもりだと言っていた。イヴェールスキイ門からやって来た小役人の膝....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。爾後板垣中将は宮崎正義氏の「東亜連盟論」や、杉浦晴男氏の「東亜連盟建設綱領」に
題字を贈り、かつ近衛声明は東亜連盟の線に沿うたのである事を発表せられた。 昭和....