顔から火が出る[語句情報] » 顔から火が出る

「顔から火が出る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

顔から火が出るの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
そんな事を言出したんです」 隠居の肩を揉《も》んでいたお島は、それを聴きながら顔から火が出るように思ったが、矢張《やっぱり》房吉を歯痒《はがゆ》く思った。 ....
」より 著者:太宰治
菊子さん。恥《はじ》をかいちゃったわよ。ひどい恥をかきました。顔から火が出る、などの形容はなまぬるい。草原をころげ廻って、わあっと叫びたい、と....
おしゃれ童子」より 著者:太宰治
るときよりも、着物を借りる時のほうが、十倍くるしいものであること、ご存じですか。顔から火が出るという言葉がありますけれど、実感であります。それに、着物ばかりか、....
湖水の女」より 著者:鈴木三重吉
しずかにおしなさい。」と言いました。ギンはみんなの人にきまりが悪くて、ほんとうに顔から火が出るような気がしました。 「だって、うれしいじゃありませんか。赤ん坊は....
人造人間」より 著者:平林初之輔
「でも何も知らない私を理学者だなんて紹介して下さったときは、妾《わたし》ほんとに顔から火が出るようでしたわ」 「これから理学者になるのです。私のところで、これか....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
した。あんなに心上りしたことを考えていたものが、今の有様はどうだったかと思うと、顔から火が出るような気持がした。誰だったか知らないが自分の耳近くにやって来て、 ....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
、ほんの湯治かた/″\やって居りますので、初めは間が悪くって知った方に逢いますと顔から火が出るようで、茶を汲んで出す事も出来ませんでしたが漸く此の頃は馴れて参り....
竹の木戸」より 著者:国木田独歩
見下した旦那の顔が判然出て来る、そしてテレ隠しに炭を手玉に取った時のことを思うと顔から火が出るように感じた。 「真実にどうしたんだろう」とお源は思わず叫んだ。そ....
或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
の心持を聞くとしよう……とそうなんです。それでもあなたは恥しくないんですか。私は顔から火が出るような思いをしました。まだあの女を家に連れて来た方が、どれだけいい....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
一生懸命に踊っていたが、その状態の変テコなことといっては実に歯が浮き、見ていても顔から火が出るよう……笑止といって好いか、馬鹿々々しいといって好いか、とても顔を....
入れ札」より 著者:菊池寛
だ! くろすけ。九郎助だな。九郎助が一枚!」 喜蔵は、声高く叫んだ。九郎助は、顔から火が出るように思った。生れて初めて感ずるような羞恥と、不安と、悔恨とで、胸....