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顔を立てる
「顔を立てる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
顔を立てるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
うなとお顔を立てようから斯《こ》うしろと教えて下せえ」
安「これは面白い、予の
顔を立てる、主意を立てるなれば勘弁致す、無礼を働いたお隅と云う女は不届至極だから....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が次第に云い募って、角兵衛が『貴様も小屋の代人で出て来たからは、どうして俺たちの
顔を立てるか、その覚悟はあるだろう』と云うと、岩蔵の方でも『知れたことだ、おれの....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
。」と得右衛門は言葉をついだ。「そこをわたしがよく説き聞かせて、なんとかして皆の
顔を立てる、お前たちばかりに働かしちゃ置かない。奉行所に願って、助郷を勤める村数....
「幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
った。最近にヤンキーのインチキ野郎を一人、半殺しにしたのが八釜しくなって、領事の
顔を立てるために香港を飛び出した位の荒武者だったから、普通人程にビク付きはしなか....
「窓」より 著者:鷹野つぎ
った。読みはじめるから忽ち声がよろこびを帯びて慄え、読み句切毎には、ほほと云う笑
顔を立てるのであった。 身を揺り顔をさっと輝やかせ、およそこのひとつに集中した....
「雨の小やみ」より 著者:宮本百合子
幸田露伴のように飄々として居ればよい。横山大観、梅原龍三郎、やっぱり細川護立侯の
顔を立てるとか立てぬとか。由来、日本の芸道の精髄は気稟にあった。気魄ということは....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
だ」 市「己ア此処へ用が有って来合せていたのだ」 岡山「手前仲へ這入るなら僕らの
顔を立てるのが仲裁の当前だ」 市「お前方の顔を立てゝ上げてえが立てようががんしな....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
と、かの可憐なる萩乃を申し受けて、わが面目《めんもく》を立て、また一つには、兄の
顔を立てるためには、このさい、なんといたしても邪魔者を除かねばならぬではないかっ....
「行雲流水」より 著者:坂口安吾
。支那で面子というな。顔が立つ立たないとは昔からきいているが、当世の女流はお尻で
顔を立てるのかい」 「そんなことは知りませんが、弟や妹を養って行かなければなりま....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
スの手を通す必要もあり、土地のボスもいくつかあるというわけで、それらにしかるべく
顔を立てるとなると、一日に四ツも五ツも八百長レースが黙許されざるを得なくなるので....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
《ぶっそう》の傾向なきにあらざりしも、その動機においてはいかにも男性的で、子分の
顔を立てるためには自分に不利益なる喧嘩《けんか》を買《か》ったこともあろう。 ....