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顔触れ
「顔触れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
顔触れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
行きの汽車に乗った。 夕方、梅田の駅につきその足で「リリアン」へ行った。女給の
顔触れも変っていて、小鈴は居なかった。一人だけ顔馴染みの女が小鈴は別府へ駈落ちし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も有名なのは、丸橋忠弥、八百屋お七、平井権八なぞでしょう。みんな芝居でおなじみの
顔触れです。 その当時の東海道は品川から浜川、鮫洲《さめず》で、鮫洲から八幡さ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
れていた。 そしてこの潜水艦には十人の外国人が特別に乗組んでいた。その人たちの
顔触れは、ワーナー博士と二人の助手、アンダーソン教授とその三人の助手、それからド....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
内総監だろうか、それとも市長高屋男爵であろうか、それが誰であろうと、この立派なる
顔触れの中にあるとは、これはなんというセンセイショナル事件であろうか。 「アラお....
「振動魔」より 著者:海野十三
けると、僕はいつも履物を見る習慣があった。並んでいる履物の種類によって、在宅中の
顔触れも知れ、その上に履物の主の機嫌がよいか、それとも険悪かぐらいの判断がつくの....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
個所を挙げるならば、こんなことになる。 一 同室に就寝していた女給は、前回と同じ
顔触れの鈴江、お千代、とし子の三人と外に清子、かおるの二人の新顔が加わっていた。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
五十九名の「戦争犯罪人容疑者」を逮捕すべき旨、日本政府へ命令したとある。 その
顔触れの中には梨本宮をはじめとし、広田、平沼両重臣あり、その他財閥、軍閥、言論界....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
。一方前の平場へは、被告人、菱沼さん、と云った風に、ま、昨日の公判廷と同じような
顔触れが揃ったんです……もっとも菱沼さんはひどくそわそわして辺りを見廻してばかり....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
八百蔵(後の中車)、松助、家橘(後の羽左衛門)、染五郎(後の幸四郎)というような
顔触れで、二番目は円朝物の「荻江の一節」と内定していたのであるが、それも余り思わ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
重大なことと思うがね。窓の内側か外側か、どっちから撃ったかということで、容疑者の
顔触れががらりと変るんではないかね」 「すると君は、その顔触をどんなに区別するつ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
朝から降りしきる雨のなかを小石川へ出てゆくと、参会者はなかなかの多数で、いつもの
顔触れ以外に、男おんなをまぜて新しい顔の人びとが十人あまりも殖えていた。 主人....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
自分の心の状態が、どうも誇張されやすいのだ。ところで、しばらく来ない間に、だいぶ
顔触れが変ったようだが……」 「ええ、最近に仮髪師を一人拾いましてな。ちょっとし....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
影所長の存在よりも意義深きものである。 ここ数年来、日本映画界の前線を受け持つ
顔触れにたいした変化がないということは如上の見地からあまりめでたい話とはいえない....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
融通を仰いで、どうにか興行をつづけているのであるから、その関係上、まず出勤俳優の
顔触れと狂言とを定めて、それを金主(金方ともいう)に見せて、その承諾を得た上でな....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
。これも再演で、団十郎の河内山、菊五郎の直次郎、左団次の市之丞、すべて初演同様の
顔触れである中で、源之助は三千歳を勤めた。これも初演は半四郎の役であった。こうい....