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願
「願〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
願の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
鄭《てい》君にそう云ってくれ給え。今夜はどうか私の代りに、東京へ御出《おい》でを
願いますと。」
陳の声はいつの間にか、力のある調子を失っていた。今西はしかし例....
「河童」より 著者:芥川竜之介
に来ないことの弁解にもなっていたらしいのです。
「ついてはどうかこの方の御案内を
願いたいと思うのですが。」
長老は大様《おおよう》に微笑しながら、まず僕に挨拶....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
門の意を帯して、改めて指南番|瀬沼兵衛《せぬまひょうえ》と三本勝負をしたいと云う
願書《ねがいしょ》を出した。
日ならず二人は綱利の前で、晴れの仕合《しあい》を....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
皇《これこう》たる上帝《じょうてい》、宇宙の神聖、この宝香《ほうこう》を聞いて、
願《ねがわ》くは降臨を賜え。――猶予《ゆうよ》未だ決せず、疑う所は神霊に質《ただ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
たたえながら、得々《とくとく》として帰って来た。
「いや、これは、とんだ御足労を
願って恐縮でございますな。」
忠左衛門は、伝右衛門の姿を見ると、良雄《よしかつ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》りは出来る限り、腹を温める一方ですな。それでも痛みが強いようなら、戸沢さんにお
願いして、注射でもして頂くとか、――今夜はまだ中々痛むでしょう。どの病気でも楽じ....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ら、片言《かたこと》に近い日本語を使った。
「何か御用ですか?」
「はい、少々お
願いの筋がございまして。」
女は慇懃《いんぎん》に会釈《えしゃく》をした。貧し....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
。馬の脚などになった日には大変である。彼は尻もちをついたまま、年とった支那人に歎
願した。
「もしもし、馬の脚だけは勘忍《かんにん》して下さい。わたしは馬は大嫌《....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
していた。しかし僕に声をかけたのは誰だか少しもわからなかった。
「もし、もし、お
願いがあるのですが、……」
雨戸の外の声はこう言った。僕はその言葉を聞いた時、....
「運」より 著者:芥川竜之介
四十年前になりましょう。あの女がまだ娘の時分に、この清水《きよみず》の観音様へ、
願《がん》をかけた事がございました。どうぞ一生安楽に暮せますようにと申しましてな....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
、妙子のような少女とは思われない、荒々しい男の声なのです。 「いや、おれはお前の
願いなぞは聞かない。お前はおれの言いつけに背いて、いつも悪事ばかり働いて来た。お....
「墓」より 著者:秋田滋
であります。 わたくしがこれから申し述べますことを、しばらくお聴き取りのほどを
願います。 わたくしは、初対面のおりに、彼女を見ますと、一種異様な感をおぼえた....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
勝ちに明神の森まで来りしが、この曲りの三股原に至り、またつとめて勇気を振い起し大
願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝して、末|覚束なき旅に上りぬ。路用として六円....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ーの講義の筆記も送った。しかし、この筆記は大切の物なれば、御覧済みの上は御返しを
願いたいと書き添えてやった。この手紙も今に残っているそうであるが、公表されてはお....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
カバッドがこの楽天地を一目見た瞬間から、彼の心の平和は消えてしまい、彼の唯一の念
願は、どうしたらヴァン・タッセルのたぐいない娘の愛情をかちえることができるかとい....