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願い下げ
「願い下げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
願い下げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
いう奴は」 「菊見、さようさネ、菊見にも依りけりサ。犬川《いぬかわ》じゃア、マア
願い下げだネ」 「其処にはまた異《おつ》な寸法も有ろうサ」 「笹《ささ》の雪じゃ....
「一本の花」より 著者:宮本百合子
だしも愛すべきですね。『姦《かしま》し』に一つ足りないなんてもの、まあこちらから
願い下げだ」 或る二月の午後、幸子から電話がかかり、朝子も出かけ、この家を見た....
「海底都市」より 著者:海野十三
へ放りこむと嚇《おど》されたことを思い合わして、僕はぞっと寒くなった。 「それは
願い下げにしたいですね。僕は深海と聞くと、ぞっとしますんですね」 「心配はないよ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んなしてお願いを致してみましょう、そうしてお話合いで済むようでしたら、若旦那をお
願い下げにするように、骨を折ってみようではございませぬか」 お役人の一行が元湯....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
いてひっくりかえったじゃ、ごめいわくはわしよりも課長さんの方に大きく響きますぜ。
願い下げです。全くの話が、こればかりは……」 古島老刑事はひどく尻込をする。蜂....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
う。 捻平膝の本をばったり伏せて、 「さて、飲もう。手酌でよし。ここで舞なぞは
願い下げじゃ。せめてお題目の太鼓にさっしゃい。ふあはははは、」となぜか皺枯れた高....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の大寄合いが始まってその相談の上、年寄たちが土産物を持って御機嫌伺いに行って、お
願い下げにして来るということになりましたが、何の事に直ぐ追い帰されてしまって取附....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
バツで、しかも空気はしめっぽくて、妙な夏です。チフス大流行の由。私はチフスだけは
願い下げですね、忽ちだから。少くとも、あなたにとって私が何かの役に立っている間は....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
いものです、ですからお客は生理的に御免をこうむりたく、今度ばかりはお客好きの私も
願い下げです。御心配下さることもいらない程です。あなたのお薬のことは(日本ロッシ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
するだけです。 丈夫な時ならだけれども、今のようなとき、私はそういう名士は実に
願い下げですし、東京では、ともかく命がけの形で、身元もわかった人間になっているの....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
クダケテ下さらなくちゃア、人間らしくつきあっている気が致しません。左様然らばは、
願い下げです」 美代子が戻らないものだから、電話で話し合って、大浦博士がこちら....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
めそした、或は、額に青筋を立てた、「インテリ感傷童子退屈忍耐劇」だけは、お互いに
願い下げにしたいと思うだけです。 M・T嬢へ あなたは今日の演劇について非....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
んて触れ込みで、人聞きがわるいやね。あたしゃ、お前さんの出よう一つで、いつだって
願い下げにするんだから」
お駒ちゃんは、縄《なわ》のしっぽに火がついたように、....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
、じろりに組を見上げて、「のう常さん、知ってのとおり、おらあ気が短えんだ。長話は
願い下げよ。なんですかい、その、大鍋の泊り客で武州小金井の穀屋の番頭初太郎てえの....
「はつ恋」より 著者:神西清
、手に入れて差上げますよ」 「でも、よくって、牛みたいなのろくさしたのだったら、
願い下げよ。よく申上げときますけど、わたしはギャロップで飛ばしたいのよ」 「ギャ....