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願い出る
「願い出る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
願い出るの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
。勝見は嫂や百合子と雇人たちの間に立って苦しんでいましたが、遂に彼自身すら、暇を
願い出るようなことになりました。 「勝見さんも止したいというの。皆の真似をしなく....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
で最期の用意にかかったが、見届けの役人にむかって最期のきわに一曲の笛を吹くことを
願い出ると、役人はそれを許した。 笛は石見弥次右衛門から譲られたものである。喜....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
増している。弁天寄りの沼地は埋め立てられて、そこに貸し長屋ができ、外国人の借地を
願い出るものが二、三十人にも及ぶと聞くようになった。吉田橋|架け替えの工事も始ま....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
大名を江戸へお呼び寄せになるにしても、そういう参覲交代の古式を回復するにしても、
願い出るものには軍艦を貸そうという御内議もある。その方たちの心配は無理もないが、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
費やす必要があったのだ。勤王の味方に立とうとする地方の有志の中には、進んで従軍を
願い出るものも少なくない。 「おれもこうしちゃいられないような気がする。」 半....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
うたらなあ」 と云った。忠平氏は難しい註文とは思ったが、ともかくも翁にこの事を
願い出ると、元来涙|脆い翁は一も二もなく承諾して、自分で和吟の節を附けて忠平氏に....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
七斗となったのを毎戸へ同一に下付さるることになった。それから明治八年家禄の奉還を
願い出る者には一時の下付金があるという事になったので私は二十石七斗の半額を奉還し....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
うなお上品な考えかたには、僕は賛成出来ないよ。そりゃあ、一応形式的に校長や県庁に
願い出るのはいいさ。しかし、どうせ成功はしないよ。成功しなかったら、それで默って....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
、同じ穴の、むじなと見てよろしゅうござるか?」
「何?」
「仙波、直々、裁許掛へ
願い出ることに致そう」
名越が、赤い顔をして、仙波へ、振向いた時、七八人の、静....
「城」より 著者:カフカフランツ
「知りませんが、おそらく執事のところでしょう」
「それなら、そこへ電話をかけて
願い出ることにしようじゃないか。すぐ執事に電話をかけること。二人でだ!」
二人....
「審判」より 著者:カフカフランツ
ろ単に願書の問題ではなくて、訴訟全体に関することなので、願書ならば、たとい休暇を
願い出ることは今さしあたってはたいへん思いきったことではあっても、休暇を取ればき....