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「願意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

願意の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
」 この時代、関白殿下から直接にこういうお詞《ことば》がかかれば、遅かれ速かれ願意のつらぬくのは知れているので、藻は涙を収めてありがたくお礼を申し上げた。御前....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
正しい陣所の光景にも意外の思いをなし、ようやくさきの戦意をひるがえした。しからば願意をきき届けようと言って、その旨を耕雲斎に確答し、一橋中納言に捧呈する嘆願書並....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
あって、道人は几に倚り、童子は鶴にたわむれていました。大勢は庵の前に拝して、その願意を申し述べると、道人はかしらをふって、わたしは山林の隠士で、翌をも知れない老....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
あって、道人は机に倚り、童子は鶴にたわむれていた。 大勢は庵の前に拝して、その願意を申し述べると、道人は頭をふって、わたしは山林の隠士で、今をも知れない老人で....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
署長の巡回あらん時、徐《おもむ》ろに質問すべき事こそあれと、予《あらかじ》めその願意を通じ置きしに、看守は莞然《にこにこ》笑いながら、細君《さいくん》を離したら....
最後の一句」より 著者:森鴎外
に対する同情は薄かったが、当時の行政司法の、元始的な機関が自然に活動して、いちの願意は期せずして貫徹した。桂屋太郎兵衛の刑の執行は、「江戸へ伺中日延」ということ....
法然行伝」より 著者:中里介山
押し返して、 「されば善導和尚《ぜんどうかしょう》も、上来雖説定散両門之益望仏本願意在衆生一向専称弥陀仏名《じょうらいすいせつじょうざんりょうもんしえきもうぶつ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
うか」 「しょせん、しょせん」 高氏はつよく首を振って。 「おくびにも、そんな願意は、評定衆の中へなどは、申し出られん。それこそ、高氏もまた宮方へ同心かと睨ま....
私本太平記」より 著者:吉川英治
りたい」 「では七夜も」 「いやほんの、ひと夜」 久子が去ったあと。写経の末に願意、年月、姓氏を書きいれた。そしてもう半年も前から精進していた他の数巻とあわせ....