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願文
「願文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
願文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
|図書助順盛が迎えに出て来て居て、出陣式法の菓子をそなえた。信長は喜んで宮に参り
願文を奉じ神酒を飲んだ。
願文は武井入道|夕菴に命じて作らしめたと伝うるもので、 ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
沙門と勝軍地蔵も宝物の中に加えられていた。手沢の茶椀同じく茶釜。武田家系図。諸祈
願文。紺地金泥の法華経と笈。源義家神馬の※。新田義貞奉納鎧。諏訪法性の冑などは取....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
臨終の事が気になっていらっしゃるようでございますよ。きのうも私にあの上品往生の発
願文を読んでくれとおっしゃいましてね。 唯円 この上はせめてやすらかな御臨終をい....
「連環記」より 著者:幸田露伴
家因縁の前後の談の伝わって居たためもあり、老若男女、皆此噂を仕合った。で、寂照が
願文を作って、母の為めに法華八講を山崎の宝寺に修し、愈々本朝を辞せんとした時は、....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の師をしている親しい某|文章博士《もんじょうはかせ》を呼んで源氏は故人を仏に頼む
願文《がんもん》を書かせた。普通の例と違って故人の名は現わさずに、死んだ愛人を阿....
「源氏物語」より 著者:紫式部
したく思って、寺のほうへ三日間参籠すると言わせるために僧を呼んだ。雑用をする僧は
願文《がんもん》のことなどもよく心得ていて、すばやくいろいろのことを済ませていく....
「源氏物語」より 著者:紫式部
っておいでなさい。 こう書いて終わってあった。また入道が住吉の社へ奉った多くの
願文を集めて入れた沈の木の箱の封じものも添えてあった。尼君への手紙は細かなことは....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のである。これを御仏への結縁としてせめて愛する者二人が永久に導かれたい希望が御|
願文に述べられてあった。朝夕に読誦される阿弥陀経は支那の紙ではもろくていかがかと....
「源氏物語」より 著者:紫式部
」と言い、生きての別れをさえ寂しがったのではなかったかなどと考えていた。御仏への
願文を文章博士に作らせる下書きをした硯のついでに、薫は、 あげまきに長き契りを結....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
はとうてい本願はとげられないと、率然と勇猛心をふるいおこし、思いたったその日に誓
願文を書きあげた。 本願をとげるまでは、文珠問経の戒法に則《のっと》って百戒の....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
長として活躍した例もないではない。されば彼は中尊寺を建立し、その本尊仏に対して「
願文」を捧ぐるや、みずからその俘囚なることを明言しているのである。 弟子は東夷....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の罪業を懺悔し百八遍の礼拝を行い、それからかねて自分が作って置きました二十六の誓
願文を読んで誓いを立てました。こういう結構な霊場に向って自分が誓いを立て得られる....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
うえとも泰文が家名を傷つけぬよう、京へ帰さずに長く敦賀へとめおかれるようにという
願文をつくり、兄弟三人の連名で上書した。 ところで泰文のほうは、こんなことでお....
「三国志」より 著者:吉川英治
をかえ、かえること七度、拝伏して、天を祈る。――その祷りの必死懸命となるときは、
願文を誦する声が、帳外の武者の耳にも聞えてくるほどであった。 「――亮、乱世ニ生....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
来の武将だったら、かならず士気を考えよう。大いにそれを振るわすため、途上の神仏に
願文をささげ、また何らかの奇蹟を行い、三軍を沸騰させて出向くのを常道とする。兵法....