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「願書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

願書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
孝子には格別の咎《とが》めを加えなかったらしい。もっとも予《あらかじ》め仇打ちの願書《がんしょ》を奉ることを忘れていたから、褒美《ほうび》の沙汰《さた》だけはな....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
門の意を帯して、改めて指南番|瀬沼兵衛《せぬまひょうえ》と三本勝負をしたいと云う願書《ねがいしょ》を出した。 日ならず二人は綱利の前で、晴れの仕合《しあい》を....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
影も薄れてゆく憂いがあるので、柳町の者どもは京都|所司代《しょしだい》にしばしば願書をささげて、隠し売女の取締りを訴えたが、名奉行の板倉伊賀守もこの問題に対して....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
依頼して来た。 3 ×月×日 晴後曇。 本日『多腕人間方式』の出願書類を麹町三年町の特許局出願課窓口へ持参し、受付けてもらった。これで、あとは、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おりなく通過した者でなければ一人前とは云われない。吟味の前月までに組々の支配頭へ願書を出しておくと、当日五ツ半(午前九時)までに聖堂に出頭せよという達《たっし》....
自叙伝」より 著者:大杉栄
みの的となった。 四月のはじめに、僕は中学校の仮校舎になっていた何とか寺へ入学願書を持って行った。受付の事務員が、しばらくの間それを読んでいたが、やがて「あん....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
て来いと言う。 そのあしたは密偵局でいろいろと取調べられた。旅券や身元証明書は願書と一緒にさし出してあるんだが、それを見ればすぐ分ることを始め、フランスに来て....
続獄中記」より 著者:大杉栄
に拇印をおして出せ。」 不意にこう怒鳴られるように呼ばれて、差入弁当とその差入願書とを突き出されたものの、その突き出して来た太い皺くちゃな土色の指を気味悪く見....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
暇願いを送らなければならないと言った。そんなものは、まぼろしの仲間を遁れるための願書ではないか。五人の幽霊とまぼろしの人力車を去るために英国へ帰らせてくれと、政....
旅への誘い」より 著者:織田作之助
はわざわざ東京の学校へ入れてくれた姉の心づくしが今更のように思い出された。 志願書を出して間もなく選衡試験が行われる。その口答試問の席上で、志願の動機や家庭の....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
りたいの、なりたいわ、泣きたくなるくらいなりたいわ私! 舞台に出る前保姆養成所に願書出したの、いつまでたっても返事が来ないのよ。くやしくってくやしくって泣いちゃ....
かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
◇ 幕府直轄の土地には殆どその例を聞かないようであるが、藩地ではかたき討の願書を差出して許可されたのもあるらしい。それについて毎々議論の出ることは、ここに....
」より 著者:カフカフランツ
婚しなければならないし、家計を無からつくり上げなければならないのです。先生、村に願書を出して、すぐに少しばかり給料を下さるようにお願いできないものかしら? どう....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
とす。この例をバンズという。もしバンズを好まざるものは、大教正すなわち管長閣下に願書を上ぐるを要す。これをマリッジ・ライセンスという。非国教宗に属するものは、か....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
つ縛ることを公用の本務と考えるようになる。 一本一銭五厘の鉛筆を貰いに行くのに願書を五枚書く。一通を市長宛に、一通を会計に、一通を庶務に、一通を史料研究係りに....