類型的[語句情報] » 類型的

「類型的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

類型的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
物理学圏外の物理的現象」より 著者:寺田寅彦
してそれはある方程式の固有値と称するものと連関していると考える。これは最も簡単な類型的の一例とさるる弦の振動の場合ならばその節点の数を決定するものであり、要する....
錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
の捜し方が拙であったことはたしかであるが、それにしても、本屋に並んでいる書物が「類型的」であり「非独創的」であり、「懸崖作りのつるばら」のようなものであるという....
ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
同じ物語や小説やから収集したあらゆる類型がちゃんと用意されてあるのだから、新聞の類型的描写が自然にぴったりとこっちの持参の型のどれかにはまり整合する。従ってそれ....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
2, 15, 27―28 を見よ。 表現は――この概念の性格から云って――常に類型的でしかない。で文化は、文化社会学によれば、形態学的である。文化は、それが精....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
特色にだけは限られない規定をそれから導き出せるし、同じくクラシシズムでも形相的な類型的な均斉と云ったような規定を抽出出来るが、それと同じに、啓蒙も亦、所謂啓蒙期....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ら、謹んで作っているので、その歌調もおのずから華朗で荘重である。けれどもそれだけ類型的、図案的で、特に人麿の歌句の模倣なども目立つのである。併し、この朗々とした....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
鼻をし、眼鏡をかけて、言語学者のような風采《ふうさい》だった。――すべてそれらの類型的人物を、クリストフは久しい以前から見慣れていた。しかしその日はややもすれば....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
人であった。彼らの芝居には、そういう老人の姿がたくさん並んでいた。彼らはそういう類型的人物を描写するに当たって、機微にわたる多くの事柄を並べたてていた。あるいは....
地震雑感」より 著者:寺田寅彦
い、いわんやその場処を予報する事は更に困難である。 地震の場合は必ずしもこれと類型的ではないが、問題が統計的である事だけは共通である。のみならず麻糸の場合より....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
歌だというが、決して決してそんな事は無い。歌聖西行法師たるもの、こんなつまらない類型的の歌を、なんで臆面も無く読むものか。 が、併し、衣ヶ崎は諏訪湖中での絶景....
図書館法楽屋話」より 著者:中井正一
までには、いろいろの山もあれば河もあったのである。戦い敗れた国の文化法案の一つの類型的な運命を担っていたとも思えるのである。ここに少しふりかえってみたい。 ソ....
芸術の人間学的考察」より 著者:中井正一
るからである。われわれはこれをあらわされた性格とよんでいる。すなわち集団的人間の類型的見かたを個人が酌《く》みとることを意味する。集団的性格が個人的個性に滲透す....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
が、今日では、興味本位のどぎつい「大芝居」の意に用いられる。筋は波瀾万丈、人物は類型的、泣かせたり笑わせたりすればよいという風な人を喰つたものであるが、この手法....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
境と群集との詳細な描写のゆえにゾラの真の源であるといい、また、空想的な筋の運びと類型的な人物とのゆえに全くのロマンティックの作であるといい、あるいは、青年マリユ....
夜の構図」より 著者:織田作之助
できなかった。 冴子は田舎娘に扮して、絣の着物の裾から白い脛を出していた。実に類型的な田舎娘の扮装だったが、冴子はどうみても田舎娘になり切れなかった。眼が理智....