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類推
「類推〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
類推の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
頂いたことは感謝しますが、しかし結論となると、はなはだ遺憾千万です。貴女の見事な
類推論法でも、結局私には、いわゆる、如き観を呈するものとしか見られんのですからね....
「恋愛曲線」より 著者:小酒井不木
アドレナリンを通じたときと、同じ変化が曲線の上にあらわれるべき筈だ。この事実から
類推するときは、恐怖以外の他の諸情緒の際にも、血液に何等かの変化があるべき筈で、....
「あひると猿」より 著者:寺田寅彦
花が咲いて見るとそこに何か新しい別物が生まれたかのように感じるものらしい。無理な
類推ではあるが人間の個性も、やっぱり何かしらひと花咲かせてみないと充分にその存在....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
的形象の運動の連鎖であって「動く装飾」と言われている。これは聴覚に関する音楽から
類推して視覚的音楽を作ろうという意図から起こったものであろうが、これはおそらく誤....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
は普通内に省みて特別に「自己」なるものがあるように考えている。しこうしてこれより
類推してどこに神の「自己」があるかと問うのである。しかしながらかくのごとき意味に....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
、これらのものに發見せられずとて全然之を否認するは不合理なり。されば他の事實より
類推して之も亦同時代のものとするを得んか。然らばこれらの思想智識は春秋時代に於い....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
い疑惑だ。 「ともかく、再び日附の配列から、脅迫状と家探しとに一聯の関係の存在が
類推され、そしてその真実が証明された。すると三月の場合に一月の日数を当てはめてみ....
「暗号数字」より 著者:海野十三
に□9□□という四位の数字が殖えたが、これによって、謎の枠の中の数字をまた新しく
類推できるにちがいないと思った。 彼はノートを書きなおした。 ※ ....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
ているのである。 その方法にはいろいろあるが、そのうち最もよく使われるものは「
類推」Analogie である。これは例えば、甲という事実に適用せらるべき法が法....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
せしに、現代ドイツ語にてはデーゲンを軍人等が佩用する剣の義に用うるに過ぎざるより
類推して、もしエムシ・エムスなるアイヌ語が古代にも存せしならば、その元義は勇士・....
「国栖の名義」より 著者:喜田貞吉
ぬれば、いくらもあろう。そしてこれが多く地名であることも面白い。この傍例のみから
類推しても、国栖と栗栖が同語源であるとの吉田博士の説は承認したい。実地についてみ....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
であろうと言っておられる。ゲニン(下人)と云い、キタリニン(来人)と呼んだ例から
類推すれば、或いはそんな事であったかもしれぬ。しかし土佐では明らかにそれをマウト....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
くすべし位の程度であったのである。これは単に阿波藩だけの例ではあるが、以て一般を
類推するをうべく、従来エタが特別に百姓と区別された程の事のなかった事情が察せられ....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
五年の全国人口の調査は不幸にしてこれを知る事が出来ぬ。しかし享保以後の増加率から
類推してみると、享保十一年より僅かに十二年前のこの年に於いて、甚だしい異同があっ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
唱門師が付属していた。この事実から考えると、他の荘園村里にもまたその存在の事実は
類推して認定せらるべきものである。ことに各地における課役規避の偽法師の立場からい....