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「風倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

風倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
とすさまじい勢いで波の背をすべり下った。同時に耳に余る大きな音を立てて、紆濤は屏風倒しに倒れかえる。わきかえるような泡の混乱の中に船をもまれながら行く手を見ると....
取舵」より 著者:泉鏡花
尽して漕ぎたりしが、また一時暴増る風の下に、瞻るばかりの高浪立ちて、ただ一呑と屏風倒に頽れんずる凄じさに、剛気の船子も※呀と驚き、腕の力を失う隙に、艫はくるりと....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
がえすと、二人のそばへ飛んでいって、岩側と二人の間に自分の躯を差しいれた。 屏風倒《びょうぶだお》しに倒れて来た幅の広い岩側は、牛のような頑丈な原田氏の肩でガ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
あッと顔を押えながら、腹立紛れの殆ど無意識に、お杉の胸の辺を強く突くと、彼女は屏風倒しに撲地と倒れた。袋の山毛欅は四方に散乱した。 この騒ぎを聞き付けて、安行....