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風刺
「風刺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風刺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
のうの『ミュゼエ』に出たシャンティリに対する辛辣《しんらつ》な悪口のなかで、その
風刺家は、靴直しが悲劇を演ずるために名前を変えたことを皮肉にあてつけて、僕たちが....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ない。 『文学評論』(三六年七月)の「馬鹿野郎」(志木守豪)は少し安手だが珍しい
風刺小説である。私は馬鹿という言葉をここから哲学的術語に仕立てることが出来ると思....
「読書法」より 著者:戸坂潤
世紀の啓蒙家、唯物論者などへの。この『カンディード』もその一つと見ていい。之は「
風刺文学」の模範であるが、その盛り上った思想や哲学は実に鮮かに顕著にすけて見える....
「球根」より 著者:寺田寅彦
た。それで時々彼を見舞いに来る友人らがなんの気なしに話す世間話などの中から皮肉な
風刺を拾い上げ読み取ろうとする病的な感受性が非常に鋭敏になっていた。たとえば彼と....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
ういうふうに考えて来ると私には冒頭に掲げたアインシュタインの言詞がなんとなく一種
風刺的な意味のニュアンスを帯びて耳に響く。 思うに一般相対性原理の長所と同時に....
「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」より 著者:寺田寅彦
は国粋主義の紳士淑女を喜ばすものであり、シャトーにおける生活の空虚と痴愚を露骨に
風刺する多数の画面は卑近な民衆イデオロギーに迎合するものであろう。その中で比較的....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
生活に富んだ文学的な耳は明瞭に聴き分けるだろうと思う。 (一九三五・五) 12
風刺文学に対して 一
風刺文学がしきりに話題に上るようになったのは、正にそうあ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
者までもいけないというので、改題改作を命じられたし、「股旅千一夜」(日活)は社会
風刺で大カット、「彼の場合」(日活)は貞操観念を無視するからというので、「雷名」....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
る。山田盛太郎、平野義太郎、小林良正、等の有力な左翼理論家は自由を奪われている。
風刺詩人さえ御難だ。 こうした日本ファシズムの進行と並行して反ファッショ的運動....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、汚物のうちから快活を引き出し、町の巷《ちまた》に天下の奇想をまき散らし、冷笑し
風刺し、口笛を吹き歌を歌い、歓呼し罵詈《ばり》し、アレリュイアとマタンチュルリュ....
「『出家とその弟子』の追憶」より 著者:倉田百三
標といっていいだろう。それを取り去れば、この作はつまらないものだ。だから反言や、
風刺や、暴露の微塵もないこの作が甘く見えるのはもっともである。 人間が読んで、....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
蘭西金※――と叫んでいる。 勿論その二人には、風間に対する裏切者と云う意味の、
風刺を送った訳だが、寧ろそれは、主謀者だったロンネに送られねばならないだろう。 ....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
判はつまり農民の側からの批判であり諷刺であろうが、農民自身が自分の姿にこれだけの
風刺と愛嬌を添え得ていないのが残念だ。地頭は到るところの土をつかめ、という精神で....
「私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
ドタバタ喜劇から「犬の生活」「担え銃」「偽牧師」「移民」「黄金時代」と涙と笑いの
風刺喜劇は素晴らしいもので、サイレント時代から、トーキーへとの変動期には、絶対ト....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
、僕は決してこういう町裏を徘徊する気にはならなかったであろう。けれども明治時代の
風刺詩人斎藤緑雨は、十二階に悪趣味そのものを見出している。すると明日の詩人たちは....