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風力
「風力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
くほど、寒いから雪が多量に積むものと考えているらしいが、事実はそうでない。頂点は
風力が強くて、雪を飛散させるためと、傾斜急峻で雪の維持力に乏しいためとで、かえっ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
その間に、僕等が「天文台」と呼んでいたものが立っていた。実際そこには気温、気圧、
風力、雨量などを計るかなり精巧な器械や、地震計などが備えつけられてあった。 中....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
には、冬らしい靄が立ち罩めて、その間の空虚なところだけ後景が明かに透けて見えた。
風力を測る器械の側で、技手は私に、暴風雨の前の雲――例えば広濶な海岸の地方で望ま....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
るとき、桂林の帥が使いをつかわして酒や米を贈らせた。雷州から船路をゆくこと三日、
風力がすこぶる強いので、帆を十分に張って走らせると、洪濤のあいだに紅い旗のような....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
な御中道へとかかる、この前後、落葉松が多く、幹を骸骨のように白くさらし、雪代水や
風力のために、山下の方へと枝を振り分けて、うつむきに反っている、落葉松の蔭には、....
「写生紀行」より 著者:寺田寅彦
てそのままになっているのが目についた。液体力学の教えるところではこういう崖の角は
風力が無限大になって圧力のうんと下がろうとする所である。液体力学を持ち出すまでも....
「朝飯」より 著者:島崎藤村
ろうが、殊に自分はこの五月を堪えがたく思う。其日々々の勤務――気圧を調べるとか、
風力を計るとか、雲形を観察するとか、または東京の気象台へ宛てて報告を作るとか、そ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
をよじのぼりはじめました。 2 部下をうしなったかなしみと、はげしい
風力とにたえながら、わが勇士小浜兵曹長は満身の力をこめ、えいえいと綱をのぼってゆ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やえん》するを下に視《み》て、もし知れる人にやと近より見んとするに、地に近づけば
風力よわくなりて思はず落ちたりければ、その男女驚き叫びてにげはしりける。あとには....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、港に入る時の少し以前だけに石炭を使用することにして、大海に出てからは、帆前の
風力を利用することになっている。大砲も一門あって、その他の武器も護船用だけのもの....
「颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
とも出来ない。 これに聯関して、やはり土佐で古老から聞いたことであるが、暴風の
風力が最も劇烈な場合には空中を光り物が飛行する、それを「ひだつ(火竜?)」と名づ....
「掠奪せられたる男」より 著者:豊島与志雄
処に身を落して足を投げ出した。 風雨は益々急になっていた。一秒時二十米突近くの
風力と一時間十五|粍《ミリ》に達する雨量とは、一面に大地の上に落ちかかって、樹木....
「西航日録」より 著者:井上円了
の内外を散歩するに、さらに喬木茂林あるを見ず。しかして家屋はみな石造なれば、毫も
風力を感ぜず。よって余、一句をよみて、 木がなくて吹く甲斐なしと風がいふ これ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
中秋の期節なり。 夢ならぬ世にも夢かと思ふかな、卯月の末に秋風ぞふく 晩に至り
風力ようやく加わり、これに逆行して進む。ゆえに船少しく旋動す。 風払竜是北濠。 ....
「教育家の教育」より 著者:新渡戸稲造
日まであまり未だ十分開かれざりしものは、児童の天賦の力である。水力の利用もよし、
風力応用もよし、あらゆる天然の力を利用して工業の発達を計り富源開発には国民挙げて....