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風濤
「風濤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風濤の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「コンラッドの描きたる自然について」より 著者:夏目漱石
歴はやめて、全くの航海描写としたらば好かろうと思うのである。しからざればいらざる
風濤《ふうとう》の描写を割《さ》いて、主人公の身辺に起る波瀾《はらん》成行をもう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
尽きて、銚子の岬に至ると、また奇巌怪石の凡ならざるものがあります。それから先に、
風濤《ふうとう》の険悪を以て聞えたる鹿島灘《かしまなだ》があります。ただ九十九里....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
運命とを見とおす観自在の眼である。豊かに結ばれた唇には、刀刃の堅きを段々に壊り、
風濤洪水の暴力を和やかに鎮むる無限の力強さがある。円く肉づいた頬は、肉感性の幸福....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、食堂において礼拝式あり。左に船中所詠の五言絶句を掲ぐ。 大西洋漠漠、尽日只看、
風濤枕上聞。 (大西洋はひろびろとして、一日中ただ雲をみるのみ。夜に入ってほかに....