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風発
「風発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
も声が妙にかん高で元気に話す男だ。殆どわめく様にマルクスだとかレーニンだとか談論
風発を続け、はては刻下の文壇をプチブル的、半死蛇等と罵り立てる。十時近い頃青年は....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
る。でも先生の雄心は年と共に銷磨し尽すようなものでもない。客が訪ねて行くと、談論
風発する。 水明楼へ来る度に、私は先生の好く整理した書斎を見るのを楽みにする。....
「惜別」より 著者:太宰治
その頃、何かにつけて、こんな工合に周さんと、日支比較論議とでもいうべきものが
風発せられたのである。周さんは、この学年がすんで夏休みになったら、東京へ行き、同....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ぬ決心をして居られる。うしろの壁に、一枚の色紙が懸けてある。その文字に、 “戦如
風発《たたかうやかぜのはっするごとく》攻如決河《せむるやかわのけっするごとし》”....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ところに長居するの必要なし、直ちに帰るといい出しました。 帰るといい出した英気
風発の貴公子は、誰が留めても留まりそうもない。 十数人のお神楽師《かぐらし》を....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
家庭が氏の親しい知己か友人の来訪に遇う時です、氏が氏の漫画一流の諷刺滑稽を続出|
風発させるのは。そんな折の氏の家庭こそ平常とは打って変って実に陽気で愉快です。そ....
「「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
してどこから突っついても、突っつかれたと感ずる時には、心平さんは徹夜してでも談論
風発する。或は詩を作る。 これを、自然と人事と言い換えようか。詩集「大白道」に....
「続堕落論」より 著者:坂口安吾
ぱり嘱託の一人にOという新聞聯合の理事だか何かをしている威勢のいい男がいて、談論
風発、吉川英治と佐藤紅緑が日本で偉い文学者だとか、そういう大先生であるが、会議の....
「青春論」より 著者:坂口安吾
はあの方がというような感想を述べて研究し合うものである。ところが、勝った方は談論
風発、感想を述べては石を並べその楽しそうな有様お話にならないのに、負けた方ときた....
「蛍」より 著者:織田作之助
はなかったが、おまけにその客たちは部屋や道具をよごすことを何とも思っていず、談論
風発すると畳の眼をむしりとる癖の者もいた。煙草盆はひっくりかえす、茶碗が転る、銚....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
敢闘、汗は流れ、呼吸は荒れ、たまに勝負の手があくと汗をふきふき誰彼と腹蔵なく談論
風発、隠し芸まであつて「浜辺の歌」だの「小さな喫茶店」などゝいふセンチな甘い歌が....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
落で、酒も呑めば、独身の関係もあるが、カフェ歩きやダンスホール通いもするし、談論
風発で非常に社交的である。だから、誰でも直ぐ眩惑されて、敬愛するようになるが、よ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
とはしっていた。根拠地をさしてはしっているのだ。 大杯で酒をあおりながら、談論
風発しているのが、他ならぬ秋山要介であった。武州|入間郡川越の城主、松平大和守十....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
それをとりまく門下生は、わが王城の雰囲気に盲いてわが天下国家を手だまにとって談論
風発して、それで安心し、安定していられるけれども、天下の大を知るハタの者から見れ....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
へ出ると、頭が上らないじゃないか。弱虫め。」などと罵倒するようになった。 談論
風発では、何といっても国木田独歩が第一だった。文字通りに口角泡を飛ばして、当時の....