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風祭
「風祭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風祭の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
、メチールアルコールの沢山入った神酒を聞召し、酔って紅くなり給う。春の雹祭、秋の
風祭は毎年の例である。彼が村の人になって六年間に、此八幡で秋祭りに夜芝居が一度、....
「連環記」より 著者:幸田露伴
善悪吉凶正邪、何も分らずふらふらと月日を過した。其|中に四月が来て、年々の例式で
風祭りということをする時が来た。
風祭りと云っても、万葉の歌の、花に嵐を厭うて「風....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
それは、紺碧の芦の湖から出て、翠緑の箱根を奔下してくる早川である。早川村、板橋、
風祭、入生田と次第に上流へ遡るほど水の姿は複雑を加う。しかも割合に鮎の形は大きく....
「京のその頃」より 著者:上村松園
出ていて床几に掛けられるようになっていた。 祇園祭にしても、あの頃は如何にも屏
風祭らしい気分が漂っていた。この頃のように鉄のボートなどの篏まった家などなく、純....
「屏風祭」より 著者:上村松園
だ。時代祭、染織祭、祇園祭などが代表的なものとされているが、その祇園の祭を一名屏
風祭とも称ぶ――私にとって、この屏
風祭は他のどの祭よりも愉しかったものである。 ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
春は虎杖《いたどり》の葉が薄紅色に河原へ萌え、夏は青々と無花果が垣に茂り、秋は
風祭へ続く芒野、冬は色づく蜜柑畑と、相州小田原は早川べりに、ずいぶん風流めかした....
「冷かされた桃割娘」より 著者:上村松園
になっており、それを一生懸命写し取ったものでした。それから当時は祇園祭の時分の屏
風祭が又見ものでして、私共は今年はどこそこに応挙の絵が出るとか、山楽はどの家にあ....
「想い出」より 著者:上村松園
けに、無性に人物画が描きたくて堪らなく、その時分諸家の入札とか、或はまた祇園の屏
風祭りなどには、血眼になって、昔の古画のうちから、私の人物画の参考を漁ったもので....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
り。この日|報賽の徒多く岡の上に灯火見え伏鉦の音聞えたり。道ちがえの叢の中には雨
風祭の藁人形あり。あたかもくたびれたる人のごとく仰臥してありたり。以上は自分が遠....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
かも知れません。築地の稲葉家の屋敷の咳の爺婆は、以前は小田原から箱根へ行く路の、
風祭というところの路傍にあったのを、江戸へ持って来たものだということであります。....