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「風紀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

風紀の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
は、 「君に相談があるのや。掛け給え」と言った。風向きが違うぞと豹一は思い、もし風紀係にでもなれという相談だったら断ろうという覚悟を椅子にどっかりと乗せていると....
放送された遺言」より 著者:海野十三
造られた人間の犯すべからざる権限であり、さらに骨肉相食む類の醜態を誘発して人類の風紀は下等動物以下に堕落するのは火をみるより明らかなことで、人類の自制によって極....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
る店が十五六軒並んでいるばかりである。当局者は云う。 「こうして大いに東京市内の風紀を改善するのです。彼等がもし醜業を営んだことがわかれば、一月近く拘留した上に....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
料理屋と思って担ぎ込んだのでしょうが、家には首の白いのが四五人も屯していて、盛に風紀をみだしている。そこへ身綺麗な若い侍が飛び込んで来たので、向うでは好い鳥ござ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
平田家から送られて来たのが御霊代の大陽石だ。それにはいろいろな条件が付いていた。風紀上いかがわしい品であるから、衆人の容易にうかがい見ないようなところにしたい、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ますわ。」 やがて少々、とろりとなって、「さてそこへ立っていちゃ、ああ成程――風紀上、尤です……と、従って杯は。」 「さあ。(あたりを忍び目、カーテンばかり。....
黒百合」より 著者:泉鏡花
。」 島野は微笑して黙って頷いた。 「はははは、愉快じゃな。勿論、淫魔を駆って風紀を振粛し、且つ国民の遊惰を喝破する事業じゃから、父爺も黙諾の形じゃで、手下は....
わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
平野謙、荒正人と俄か石炭社員ができたが、どうも坂口安吾といふ呑んだくれだけは社の風紀に関するといつて入れてくれないから仕方がない。尤も私は時々この会社へ宿酔をさ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
、肉霊ともに静養を与えたところが、下品な話や挙動は改まり、気品は高くなって大いに風紀の改良が出来たが休暇の翌日すなわち月曜日は、動物の月曜病と同じく、一種の遊び....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
立退きを命ずることにした。 この一座が掛かって以来、にわかに盗難が多くなって、風紀上面白くない。だから追い払おうと云うのであった。 鼬の芸当が人気を呼んでこ....
妖婦」より 著者:織田作之助
いの器量よしだったから、三年生になると、もう男の子が眼をつけた。その学校は土地柄風紀がみだれて、早熟た生徒は二年生の頃から艶文をやりとりをし、三年生になれば組の....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
手が付いて御落胤まである仲だ。人間とかく四角張ってばかりはいられぬものだと、忽ち風紀が弛んで来るは必定。御上の御配慮はそこにあるので、この出羽に何とか分別無いか....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
誌をよみ将棋をさし、ラムネを飲み、菓子をくい、麦湯を飲んだりしていたのであるが、風紀取締りの上から面白くない実例が往々発見されるので、明治十八年頃から禁止された....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
訴えても空々しい貧乏咄をしてテンから相談対手にならなかった。 沼南はまた晩年を風紀の廓清に捧げて東奔西走廃娼禁酒を侃々するに寧日なかった。が、壮年の沼南は廃娼....