風邪[語句情報] » 風邪

「風邪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

風邪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
。」 「あんなに丈夫そうな赤さんがねえ。……」 「何だい、病気は?」 「やっぱり風邪《かぜ》ですって。始めは寝冷えぐらいの事と思い居り候ところ、――ですって。」....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ちであった。 その内に筑波颪《つくばおろ》しがだんだん寒さを加え出すと、求馬は風邪《かぜ》が元になって、時々熱が昂《たか》ぶるようになった。が、彼は悪感《おか....
妙な話」より 著者:芥川竜之介
―勿論《もちろん》こう云う千枝子の話は、あいつの神経のせいに違いないが、その時|風邪《かぜ》を引いたのだろう。翌日からかれこれ三日ばかりは、ずっと高い熱が続いて....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
「姉さんはまだ病気じゃないの?」 「もう今日は好いんだとさ。何、またいつもの鼻っ風邪《かぜ》だったんだよ。」 浅川の叔母の言葉には、軽い侮蔑《ぶべつ》を帯びた....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
仕遂げずにはおかなかった。その年が暮れに迫った頃お前達の母上は仮初《かりそめ》の風邪《かぜ》からぐんぐん悪い方へ向いて行った。そしてお前たちの中の一人も突然原因....
婦系図」より 著者:泉鏡花
頭から遠慮をして、さて、先生は、と尋ねると、前刻御外出。奥様は、と云うと、少々御風邪の気味。それでは、お見舞に、と奥に入ろうとする縁側で、女中が、唯今すやすやと....
海異記」より 著者:泉鏡花
の間へもぐってな、そん時に千太どんが漕がしっけえ。 急に、おお寒い、おお寒い、風邪揚句だ不精しょう。誰ぞかわんなはらねえかって、艫からドンと飛下りただ。 船....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
致しました。いつも御機嫌で何より結構でございます……。』 『お互にこちらでは別に風邪も引かんのでナ、アハハハハハ。そなたも近頃は大そう若返ったようじゃ……。』 ....
」より 著者:秋田滋
、河に沿うてすこし遠くまで散歩をいたしました。折あしく俄か雨にあいまして、彼女は風邪をひいてしまったのです。 翌日、肺炎を起しまして、それから一週間後には、彼....
初雪」より 著者:秋田滋
ね。だが、よく考えてみるがいい。お前はここへ来てから、いいかい、ただの一度だって風邪をひいたことが無いじゃないか」 * * *....
良夜」より 著者:饗庭篁村
油断せず、合客の様子、家居の間取等に心づけ、下婢が「風呂に召されよ」と言いしも「風邪の心地なれば」とて辞し、夜食早くしたためて床に入りしが、既往将来の感慨に夢も....
多神教」より 著者:泉鏡花
疱瘡も、はしかもない、何の疾だ。 お沢 はい…… 禰宜 何病じゃ。 お沢 はい、風邪を酷くこじらしました。 神職 (嘲笑う)はてな、風に釘を打てば何になる、はて....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
だが、誰も返事をするものがない。 立続けに、 「遅いからもうお帰りなさいまし、風邪を引くと不可ません。」 弥吉は親方の吩咐に註を入れて、我ながら旨く言ったと....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
半ば朽ちて、ばらばらに倒れたり、埋れたりしています。……流灌頂――虫送り、虫追、風邪の神のおくりあと、どれも気味のいいものではない。いや、野墓、――野三昧、火葬....
大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
アルコオルで洗い清め、常に鋭く光沢を保たしめねばならない。断髪の女性にして二三日風邪で寝込むとその襟足の毛が二三分延びてくる。すると尼さんの持つ不吉なる雅味を生....