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風采
「風采〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風采の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
また美しい。何でも奇俊《きしゅん》王家郎《おうかろう》と称されたと云うから、その
風采《ふうさい》想うべしである。しかも年は二十《はたち》になったが、妻はまだ娶《....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
ば》を嵌《は》めていたり、巻煙草をすぱすぱやる所は、一向道人らしくもない、下品な
風采《ふうさい》を具えていた。お蓮はこの老人の前に、彼女には去年|行方《ゆくえ》....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
に酌《しゃく》をさせながら、彼女の兄と酒盛りをしていた。彼女の兄もまた色の白い、
風采《ふうさい》の立派《りっぱ》な男である。桂月香はふだんよりも一層|媚《こび》....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
つ》の教科書に画が出ている駝鳥《だちょう》の卵なるものと相違はない。最後に先生の
風采を凡人以上に超越させたものは、その怪しげなモオニング・コオトで、これは過去に....
「路上」より 著者:芥川竜之介
そ外からはいって来てしまった。
L教授は哲学者と云うよりも、むしろ実業家らしい
風采を備えていた。それがその日のように、流行の茶の背広を一着して、金の指環《ゆび....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
うほどではない。しかしまた悪いと言うほどでもない。まず平々凡々たることは半三郎の
風采《ふうさい》の通りである。もう一つ次手《ついで》につけ加えれば、半三郎の家庭....
「或る女」より 著者:有島武郎
移って来て同居する事になったのだ。葉子の母が、どこか重々しくって男々《おお》しい
風采《ふうさい》をしていたのに引きかえ、叔母は髪の毛の薄い、どこまでも貧相に見え....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
嬌の露もしっとりと、ものあわれに俯向いたその姿、片手に文箱を捧げぬばかり、天晴、
風采、池田の宿より朝顔が参って候。 謙造は、一目見て、紛うべくもあらず、それと....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
はないか。好いお爺さんだ。もしも恐怖というものがこんなに愉快な、むしろ尊敬すべき
風采を具えているならば、われわれに取っては却って悪い事だとも言える。さて、話そう....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
い、大層お邪魔をするね。」 ともの優しい、客は年の頃二十八九、眉目秀麗、瀟洒な
風采、鼠の背広に、同一色の濃い外套をひしと絡うて、茶の中折を真深う、顔を粛ましげ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
の尖、五尺の地蔵の像で立ったけれども。 頭を垂れて嘆息した。 さればこの時の
風采は、悪魔の手に捕えられた、一体の善女を救うべく、ここに天降った菩薩に似ず、仙....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
月評に忠実なる事。 八、半可な通人ぶりや利いた風の贅沢をせざる事。 九、容貌
風采共卑しからざる事。 十、精進の志に乏しからざる事。大作をやる気になったり、....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
久保田万太郎君なり。この三君は三君なりにいずれも性格を異にすれども、江戸っ児たる
風采と江戸っ児たる気質とは略一途に出ずるものの如し。就中後天的にも江戸っ児の称を....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
も天狗倶楽部らしい、勇壮な面目を具えている。僕も実際初対面の時には、突兀たる氏の
風采の中に、未醒山人と名乗るよりも、寧ろ未醒蛮民と号しそうな辺方|瘴煙の気を感じ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の毛は短くちぢれていて、顔つきは武骨だが、嫌味はなく、道化たような、高慢なような
風采をしていた。ヘラクレスのような体格と物すごい腕力とのおかげで、彼はブロム・ボ....