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風雲
「風雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
い。 ここにおいて、精神界と物質界とを問わず、若き生命の活火を胸に燃した無数の
風雲児《ふううんじ》は、相|率《ひき》いて無人の境に入り、我みずからの新らしき歴....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
月十二日には第五師団の混成旅団が仁川に上陸する。こうなると、鶏林(朝鮮の異称)の
風雲おだやかならずと云うので、東京大阪の新聞社からも記者を派遣することになりまし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、トムセンで結構さ」と法水は劣らず云い返したが、その言葉の下から、俄然ただならぬ
風雲を捲き起してしまった。「勿論僕に、たいした史学の造詣はないがね。しかし、この....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
街の宿へやってきた。 世界的探検家対ギャングスター・ナンバー一。まずこれは、一
風雲必ずやなくてはなるまい。 「ご免なすって」と人相は悪いがりゅっとした服装の伊....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
尺を向うにまわして、少年探偵団の働きやいかに。淡路島の上空に、いまや、ただならぬ
風雲がまきおこされようとしている。 ヘクザ館 淡路島の中央部、人里はなれ....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
口に噛みつくように叫んだが、安東の返事は遂になかった。 一点奪還 桃色の
風雲は突如としてロザリ倶楽部に捲きおこり、そして次にはそれが新聞やグラフィックに....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
洋方面へ米国がいよいよ露骨なる行動を開始することを意味するものであった。太平洋の
風雲は俄かに急迫した。 ――昭和×年四月、九州福岡の三郎君の家庭―― 「兄さん....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
うのだろう。浮かぶ飛行島をめぐる怪事件の幕は、こうして切って落された。 極東の
風雲急なるとき、突如として練習艦隊内に起ったこの事件は、そもいかなる意味があるの....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
たま内子『八犬伝』を読むを聞いて戯れに二十首を作る 橋本蓉塘 金碗孝吉
風雲惨澹として旌旗を捲く 仇讎を勦滅するは此時に在り 質を二君に委ぬ原と恥づる所....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
って、結びめを蝶々にしたろう。裸体でそいつを引背負ったって、羽の生えた処は、天津
風雲の通路じゃないか。勿体なくも、朝暗いうちから廊下敷居を俯向けに這わせて、拭掃....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
うなることであろうと、何だか気の毒のように思われてならなかった。 しかし劇界の
風雲変化は、とてもわたしらのような十七や十八の青書生が想像し得べき限りではなかっ....
「はなしの話」より 著者:岡本綺堂
は、奥歯の上一枚と下一枚の抜け落ちた時である。いずれも右であった。 北支事変の
風雲急なる折柄、殊にその記憶がまざまざと甦って来るのである。 明治三十七年、日....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ったろう。 その頃二葉亭は既に東亜の形勢を観望して遠大の志を立て、他日の極東の
風雲を予期して舞台の役者の一人となろうとしていた。陸軍を志願したのも、幼時は左に....
「西航日録」より 著者:井上円了
ますはなはだしからん。ただ、わが同胞は鞠躬尽瘁よく、唇ほろびて歯寒きの間に立ち、
風雲を一掃して、東洋の天地に青天白日をめぐらすことを期せざるべからず。願わくは、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
やにとざされていたのである。) 十二、三舎巷午雲(南米) 城外牧田春草抽、如
風雲自流。 (十二、三舎巷の午雲(南米) 市外の牧草地に春の草が伸び、そのなかに....