風靡[語句情報] »
風靡
「風靡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
風靡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
で締《し》める代わりに尾錠《びじょう》で締めるくふうをして、一時女学生界の流行を
風靡《ふうび》したのも彼女である。その紅《あか》い口びるを吸わして首席を占めたん....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
れた子は豹一と名付けられた。日本が勝ち、ロシヤが負けたという意味の唄が未だ大阪を
風靡していたときのことだった。その年、軽部は五円昇給した。 同じ年の暮、二ツ井....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
」と、僕の肩をたたいた。 僕を商売人と見たので、また厭気がしたが、他日わが国を
風靡する大文学者だなどといばったところで、かの女の分ろうはずもないから、茶化すつ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
たメフィストの魔力を破ろうと、あの全能博士が唱える呪文の中にある、勿論その時代を
風靡した加勒底亜五芒星術の一文で、火精・水精・風精・地精の四妖に呼び掛けているん....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
十九世紀末から今世紀の初めにかけてオマル・ハイヤーム熱は一種の流行となって英米を
風靡し、その余波は大陸諸国にも及んだ。ロンドンやアメリカには『オマル・ハイヤーム....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
なかったと聞いている。 また……ああ惜しいかな、前記の閨秀小説が出て世評一代を
風靡した、その年の末。秋あわれに、残ンの葉の、胸の病の紅い小枝に縋ったのが、凧に....
「雨」より 著者:織田作之助
れた子は豹一と名づけられた。日本が勝ち、ロシヤが負けたという意味の唄がまだ大阪を
風靡していたときのことだった。その年、軽部は五円昇給した。 その年の暮、二ツ井....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
意である。我々はもつて瞑すべきであろう。 私はここで一時アメリカの映画が世界を
風靡した事実を想起する。我々はそれをこの眼で見てきた。アメリカの映画業者にとつて....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
に捉えられぬ関西将棋の中でも最も型破りの「坂田将棋」は天衣無縫の棋風として一世を
風靡し、一時は大阪名人と自称したが、晩年は不遇であった。いや、無学文盲で将棋のほ....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
由に求められることになっているが、今より十数年前は予約出版の円本が流行して一世を
風靡したのである。この流行によって学芸が一般に普及した功績は認めねばならぬが、ま....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
ど一般的ではなかったが、上台閣の諸公から先きへ立って浮れたのだから上流社会は忽ち
風靡された。当時の欧化熱の急先鋒たる公伊藤、侯井上はその頃マダ壮齢の男盛りだった....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
シナ人自ら日本人と偽称しおるもの多き由。これ日露戦役後、日本の国名が南米の天地を
風靡せる結果なり。 チリ風俗の外人の目に映ずる特色を挙ぐれば、第一は、毎朝婦人....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
。そのころは第一次大戦は終り、ロシア革命などの影響もあってデモクラシーが思想界を
風靡した時代で、大正七年暮には東大に“新人会”が生まれた。早稲田でも東大に負けて....
「雨」より 著者:織田作之助
れた子は豹一と名付けられた。日本が勝ち、ロシヤが負けたという意味の唄が未だ大阪を
風靡していたころである。その年、軽部は五円昇給された。 その年の秋、二つ井戸天....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
察である。西洋文明は物質中心の文明で、この点に於て最近数世紀の間西洋文明が世界を
風靡しつつあるは現実であるが、私どもは人類の綜合的文明はこれから大成せらるべくそ....