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飛報
「飛報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
出発の数日以前から、殆《ほと》んど毎日のように暴風|大雨《たいう》で、各地水害の
飛報は頻々《ひんぴん》として来《きた》る。ことに出発の前夜は、烈風|甍《いらか》....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
ゅうのかみ》の藩中は、天草とはただ一脈の海水を隔つるばかりであるから、賊徒蜂起の
飛報に接して、一藩はたちまち強い緊張に囚われた。 しかも一|揆《き》が、かりそ....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
村博士はまことにつまらない、錯覚のために不慮の最後を遂げた。国際殺人団全体にその
飛報が伝わると団員一同は色を失った。それも無理のない話で、博士の企てた第二期計画....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
ついに屈して長島に退いた。秀吉更に進んで、諸城を陥れんとして居る処に、勝家出馬の
飛報を受け取ったのである。伊勢の諸城を厳重に監視せしめて置いて、秀吉は直ちに長浜....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
を働いて、西丸に放火したらしい嫌疑さえあり、遂に三田の薩邸焼払いとなった。之等の
飛報が大阪城に達すると、激昂していた人心が更に油をかけられるわけで、温健なる慶喜....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
屋敷の脱走者が武器食糧を携えて両総方面にも野州方面にも集合しつつあるとか、そんな
飛報が伝わって来るたびに、彼の周囲にある宿役人から小前のものまで仕事もろくろく手....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
女大使の身辺 第一岬要塞は、怪兵団のために占領せられてしまった! その
飛報は、スターベア大総督を、椅子のうえから飛びあがらせるほどひどく愕かせた。 ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
かなか睡られそうもない。 久慈から聞いた遂《つい》に汎米連邦に動員令が出たとの
飛報は、私を強く興奮させてしまった。なかなかベッドに入るどころではない。首《こう....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
いや赤羽まで校長と同車する計画だ」 この報知はたしかに人々の胸をうった、とまた
飛報がきた。 「カトレット先生が辞表をだしたそうだ、漢文の先生は校長を見送ってか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
分があやまりたいくらいなものだ。そこで、昨晩の騒ぎが再びブリ返されると間もなく、
飛報があって、女の死体が井戸に浮いている…… 忽《たちま》ち井戸の周囲が人だか....
「映画雑感(Ⅵ)」より 著者:寺田寅彦
ンがパリのサロンに集まった名流の前で初演奏をしようとする直前に、祖国革命戦突発の
飛報を受取る。そうして激昂する心を抑えてピアノの前に坐り所定曲目モザルトの一曲を....
「西航日録」より 著者:井上円了
でなしとげられたものなのである。) これよりさき、すなわち去月三十日、東京より
飛報あり。曰く、十二月十三日、官報をもって文部省より、本館倫理科講師所用の教科書....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
そこへ赤蜻蛉が飛んで来た。 赤蜻蛉の精を受けている霊の賀川市長はすぐ赤蜻蛉の
飛報が不祥事を伝えに来たということに気がついた。 赤蜻蛉は悲しそうに言うた。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
、威風堂々と、その日に、※水関へと進発して行った。 北軍到る! 北軍南下す!
飛報は早くも袁紹、曹操たちの革新軍へも聞え渡った。 先手を承った孫堅の陣はもち....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
攻略は、まだ半途でしかない。折も折、 「毛利の大軍が、上月城を取りつつんだ」との
飛報が、書写山へ入った。 上月城は、敵地へもっとも近く接近している味方の一突角....