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飛田
「飛田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛田の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
顔だったが、それでも、自動車に乗れと親切にいってくれた。生れてはじめての自動車で
飛田遊廓の大門前まで行った。二十六円十六銭、廓の中をうろうろしていると、掴えられ....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
んのことでっさかい部屋代はいつでもよろしおま」と言うたのをこれ倖《さいわ》いに、
飛田《とびた》大門前通りの路地裏にあるそこの二階を借りることになった。柳吉は相変....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
んな余裕があるには、余りにどぎつすぎたのである。 その夜、豹一は二人に誘われて
飛田遊廓で一夜を明かした。 高等学校時代、赤井や野崎に誘われても頑として応じな....
「世相」より 著者:織田作之助
は二銭か三銭の端た金を出し合って、十銭芸者を呼ぶのである。彼女はふだんは新世界や
飛田の盛り場で乞食三味線をひいており、いわばルンペン同様の暮しをしているのだが、....
「わが町」より 著者:織田作之助
い、折角剃刀店しはっても、一年経つか経たぬうちに、到頭そんな風に店を閉めはって、
飛田の近所に二階借りしやはったそうでんねん……」 君枝がそう語ると、 「へえ?....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
たのは、その次の日の朝であった。 それを話してくれたのは、横浜の水上署の警官で
飛田という人だった。その話というのは、こんな風であった。 「いや、全くおどろきま....
「雨」より 著者:織田作之助
ず働いていたのは品子をものにしたという勝利感からであったが、ある夜更け客を送って
飛田遊廓の××楼まで行くと、運転手は、 「どや、遊んで行こうか。ここは
飛田一の家....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
ねばと……」 急に矩之丞は別のことを云った。 「二三ヶ月前に入門いたしました、
飛田庄介、前川満兵衛、それから山村紋左衛門、ちと私には怪しいように……」 「どう....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
を、譲り受けようと掛け合った者よ。……隠すにもあたらぬ宣ってやろう、浪速の浪人|
飛田林覚兵衛! ……さてその時拙者は申した、貴殿の命を殺めても、淀屋の独楽を拙者....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
キのオバサン連が忍びよる。 阿倍野。これもターミナルである。国際マーケットから
飛田遊廓、山王町を通りぬけてジャンジャン横丁まで、まさに驚くべき一劃である。
飛田....
「入社試験」より 著者:佐藤垢石
二などという記者は、私よりいずれも二、三年おくれて入社してきたのであった。野球の
飛田忠順などまだ早稲田の学生で、小遣い稼ぎに報知新聞の野球記事の嘱託をやっていて....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
つしか南瓜と馬鈴薯はおいしそうな湯気をふき始めていた。 十四日。畦別当、川床、
飛田、小谷の諸地区、行程九キロ。路は羊腸《ようちょう》の小径とまでゆかないが山腹....
「雨」より 著者:織田作之助
ず働いていたのは品子をものにしたという勝利感からであったが、ある夜更け客を送って
飛田遊廓の巴里楼まで行くと、運転手は、如何や一丁遊んで行こうか、こゝは
飛田一の家....
「俗臭」より 著者:織田作之助
した。市治郎は妻と別れて、「芝居裏」で泊った。春松は「芝居裏」は好かぬといって、
飛田の遊廓へ行った。伝三郎は自宅で博奕をした。連中に出す酒肴の世話で、伝三郎の妻....
「放浪」より 著者:織田作之助
顔だったが、それでも、自動車に乗れと親切にいってくれた。生れてはじめての自動車で
飛田遊廓の大門前まで行った。二十六円十六銭。廓の中をうろ/\していると、掴えられ....