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「飛雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飛雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
世にも美しいながめは雪の降る宵の銀座の灯の町である。あらゆる種類の電気照明は積雪飛雪の街頭にその最大能率を発揮する。ネオンサインの最も美しく見えるのもまた雪の夜....
丹下左膳」より 著者:林不忘
すがに侍なればこそといいたい美しい場面であった。 が、すぐそのあとに展開された飛雪血風の大剣陣。 しかし、それもほんの寸刻の間だった。 折りもおり、土生《....
日和下駄」より 著者:永井荷風
ちよう》の芙蓉《ふよう》の花を一りんのかつらの枝《えだ》にさかせてぞみる 江村飛雪 酒かひにゆきの中里《なかざと》ひとすぢにおもひ入江《いりえ》の江戸川《え....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
く、暑熱は炊くがごとくである。食後には氷菓子を注文したのだが、思えば家郷はいまや飛雪の時なのである。) 新嘉坡舟中作(新嘉坡舟中の作) 船走南溟上、晩来暑末....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
滲み入るここちがする。 けれど、颯々と、鳴りゆらぐ樹々のあいだに、山桜は散って飛雪を舞わせ、空はやがて近い夏の色を湛えかけている。武蔵は、萌え出る植物の本能の....
三国志」より 著者:吉川英治
「ご用心あれ」と、呂布を振向いた。 間もあらず、 「それッ」と、馬前はすでに、飛雪に煙る。 びゅッん! 矢風は、身をかすめ、鉄鎧にあたって砕けた。ここかし....
三国志」より 著者:吉川英治
のである。そして民家を焼き、柵門を焼き立て、あらゆる手段で、曹軍を掻きみだした。飛雪を浴びて、駆けちがう万騎の蹄、弩弓のうなり、鉄箭のさけび、戛々と鳴る戟、鏘々....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
が舞う。雪の白のために、雲間からさす太陽が光線の美を極める。 灰色の雲と、白い飛雪と、七彩の海を前に、列車は宇野駅に入る。ホームから連絡船へと、旅客の長い列が....