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飛雲
「飛雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
測候所のある岡の上に登った。 途次技手は私を顧みて、ある小説の中に、榛名の朝の
飛雲の赤色なるを記したところが有ったと記憶するが、
飛雲は低い処を行くのだから、赤....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
耕録』として伝わって居ります。この書は日本にも早く渡来したと見えまして、かの、『
飛雲渡』や、『陰徳延寿』の話などは落語の材料にもなり、その他の話も江戸時代の小説....
「旅愁」より 著者:横光利一
明るさの加わるのを覚えた。
嵯峨一帯の寺寺から、修学院、大徳寺境内、西本願寺の
飛雲閣、それから醍醐寺までとのびた巡拝の径路に、三日にしては少し多すぎるほどだっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「亦楽梅《えきらくばい》」
「長条梅」
「馬屋梅」
「孤影梅」
「玉堂梅」
「
飛雲梅」
「金籠梅」
「珠簾梅」
「娟女梅《けんじょばい》」
「東明梅」
「西暗....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
草花の屏風《びょうぶ》を見て見給え、あの萱《かや》の幹と、野菊の葉を見て見給え、
飛雲閣の柳の幹と枝のいかに悠大にして自然なるかを見て見給え、西教寺の柿と柚《ゆず....
「掠奪せられたる男」より 著者:豊島与志雄
報告があるのにも拘らず、緊張した顔面に不安の色を湛えていた。帽子の縁に手をあてて
飛雲の急な空を仰ぎつつ、人々は皆足を早めていた。 山田は帽子もかぶらずに、ぶら....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
《たいこう》秀吉の常の居間であったという、西本願寺のなかの、武子さんが住んでいた
飛雲閣《ひうんかく》から飛出されもしたであろうし、解決は早くもあったろうに、若き....
「三国志」より 著者:吉川英治
を曲っていま真っすぐに来る一道人がある。髪も髯も真っ白なのに、面は桃花のごとく、
飛雲鶴翔の衣をまとい、手には藜の杖をもって、飄々と歩むところ自から微風が流れる。....
「三国志」より 著者:吉川英治
かくて、刻々と、暮色は濃くなり、長江の波音もただならず、暖風しきりに北へ吹いて、
飛雲団々、天地は不気味な形相を呈していた。 × × ....
「正倉院展を観る」より 著者:吉川英治
明の地模様のある一枚もあり、それは奈良朝にはめずらしいスピード感のある刷毛描きで
飛雲と飛鳥の胡粉絵なのだ。やがては人間界の住みかも現代のようなマスコミになるとい....