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飛鳥
「飛鳥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛鳥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ねました。
すると二人の侍が、交《かわ》る交《がわ》る答えますには、
「今度|
飛鳥《あすか》の大臣様《おおおみさま》の御姫様が御二方、どうやら鬼神《おにがみ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
が吹き出たらしく、杉森《すぎもり》がごうごうと鳴りを立てて、枯れ葉が明るい障子に
飛鳥のような影を見せながら、からからと音を立ててかわいた紙にぶつかった。それは埃....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
する方を照射させた」 「ほう。見えましたか」 「見えたね、銀翼がきらりと光った。
飛鳥の群が空へ飛上ったかと思われるような光景だった。四、五十機は見えたがね、それ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
やってくるところであった。 「ハテナ?」 僕は驚いた。顔でも見られては大変と、
飛鳥のように身を躍らせて反対側の軒下に身を潜め、一行をやり過しつつそれとなく様子....
「階段」より 著者:海野十三
の国研は(国立科学研究所を国研と略称することも、其の日知ったのである)東京の北郊
飛鳥山の地続きにある閑静な研究所で、四階建ての真四角な鉄骨貼りの煉瓦の建物が五つ....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
突如! 近くで私の名を呼ぶ声がする。私はムックリ起上った。 横丁をすりぬけて、
飛鳥のように駈出してゆく人影! やッ、彼奴だ! 彼奴が引返してきたのだ! その....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
次の瞬間に、屋根裏の機関銃手も公衆電話室甲乙の黄外套も、それから又、同志帆立も、
飛鳥の如く現場から逃げ去った。 恐ろしい暗殺状況だった。 10 落....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
大きな音がして、硝子には大孔が明いたが、すかさず手を入れて九万円の金塊を掴むと、
飛鳥のように其の場から逃げ去った。それから十日目の今日まで犯人は遂に逮捕されない....
「火薬船」より 著者:海野十三
芋ざしだぞというはげしいいきおいだ。 「あッ、危ねえ!」 かの半裸の中国人は、
飛鳥のように後へとびさがったが、そのとき臨検隊の一同は、おやという表情で、その中....
「雷」より 著者:海野十三
いる松吉を助け起してその胸ぐらを一と揺ぶりして、呼吸のあるのを確めた上、裏口から
飛鳥のように逃げだした。 「……松さんは、居ないのかア。……」 四郎は、また怒....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
、いきなりあらあらしい足音が近づいた。 川上機関大尉は、はっと体を縮めるなり、
飛鳥のようにカンバスのうしろにとびこむと、そのかげに平蜘蛛のようにぴったりとはり....
「流線間諜」より 著者:海野十三
んで来た、そして彼の身体を「右足のない梟」から引離すと、そのまま肩に引き担いで、
飛鳥のように室を飛び出した。そして入口の扉をピタリと鎖し、ピーンと鍵をかけた。 ....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
と一声。 その声のもとに逃げだすかと思った女は、逃げるどころか、呀ッという間に
飛鳥の如く半之丞の懐に飛びこんで来た。 「おおッ、――」 と危く身を避け、慌て....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
いうから、もとより俵町|界隈の犬は、声を聞いて逃げた程の悪戯小憎。御意は可しで、
飛鳥のごとく、逃げるのを追懸けて、引捕え、手もなく頸の斑を掴んで、いつか継父が児....
「迷信解」より 著者:井上円了
長鳴き、鶏の宵鳴き、烏のしばなくを気に掛け、あしき夢や釜鳴りを心配し、また、衣に
飛鳥の糞をかけられたるを吉祥として喜ぶがごとき、いずれも笑うべきの至りである。昔....