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飛鳥山
「飛鳥山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛鳥山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ららかに晴れた大空をみあげながら云った。「江戸時代のお花見といえば、上野、向島、
飛鳥山、これは今も変りがありませんが、御殿山というものはもう無くなってしまいまし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
少しまじめになって向き直った。 「それを話す前に、実はね、兄さん。この二十一日に
飛鳥山へお花見に行こうと思っているんです。なんだか世間がそうぞうしいから、いっそ....
「階段」より 著者:海野十三
の国研は(国立科学研究所を国研と略称することも、其の日知ったのである)東京の北郊
飛鳥山の地続きにある閑静な研究所で、四階建ての真四角な鉄骨貼りの煉瓦の建物が五つ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
むかし石神井川といったその川は、今のように荒川平野へ流れて、荒川へ落ちずに、
飛鳥山、道灌山、上野台の丘陵の西側を通って、海の入江に入った。その時には茫洋とし....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
。其の後渡邊織江が同年の三月五日に一人の娘を連れて、喜六という老僕に供をさせて、
飛鳥山へまいりました。尤も花見ではない、初桜故余り人は出ません、其の頃には海老屋....
「惜別」より 著者:太宰治
先輩の留学生の世話で下宿がきまって、それから上野公園、浅草公園、芝公園、隅田堤、
飛鳥山公園、帝室博物館、東京教育博物館、動物園、帝国大学植物園、帝国図書館、まる....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
も及ばず、上野の彼岸桜に始まって、やがて心も向島に幾日の賑いを見せ、さて小金井、
飛鳥山、荒川堤と行楽に処は尠からぬも、雨風多き世に明日ありと油断は出来ず、今日を....
「書斎」より 著者:辻潤
ことが出来ません。 丘の下は一帯のヴァレイで、人家も極めて少なく、遥かに王子の
飛鳥山を望むことが出来ました。なんという寺か忘れましたが、谷の向こう側にあるその....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ばかりだといっていい。訓練不足の民衆と、乱雑不整頓、無茶苦茶の都会交響楽であり、
飛鳥山の花見の泥酔の中で競馬が始まった位の混乱だ。 だから、日本の交通巡査位骨....
「老夫婦」より 著者:黒島伝治
清三は日曜日に二度つゞけて差支があった。一度は会社の同僚と、園子も一緒に伴って、
飛鳥山へ行った。 「それじゃ花も散ってしまうし、また暑くなって悪いわ。」 と園子....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
まりそうでもなかろうぜ。忘れもしねえが、何でもあれは清元の師匠の花見の時だっけ、
飛鳥山の茶店で多勢芸者や落語家を連れた一巻と落ち合って、向うがからかい半分に無理....
「おせん」より 著者:邦枝完二
のは、十|年前の、飯事遊びが、忘れられないからでござんす。――みんなして、近所の
飛鳥山へ、お花見に出かけたあの時、いつもの通り、あたしとお前とは夫婦でござんした....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
したような訳であります。 なお、因みに、彼の柏木貨一郎氏は、後年、確か、某家の
飛鳥山の別荘へお茶の会に招かれての帰り途、鉄道のレエルに下駄の歯を取られ、あっと....
「上野」より 著者:永井荷風
第一トナス。」 上野の桜は都下の桜花の中最早く花をつけるものだと言われている。
飛鳥山隅田堤御殿山等の桜はいずれも上野につぐものである。之を小西湖佳話について見....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ばかりにしてしまえ」というのと同じです。 これでは日本の風景にしても、吉野山や
飛鳥山ばかりになり、須磨の眺めや明石の風光や松島の絶景はなくなってしまうわけです....