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飛鳥川
「飛鳥川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飛鳥川の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
易く綻《ほころ》びて」という万法の運命とを蔵している。そうしてその上で「人の心は
飛鳥川《あすかがわ》、変るは勤めのならひぢやもの」という懐疑的な帰趨《きすう》と....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
なる途中で、おべんとうを奪い取った、あのしし飼の老人をおさがし出しになって大和の
飛鳥川の川原で死刑にお行ないになりました。その悪者の老人は志米須というところに住....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
られなかったのではないかと思います。もし僕ひとりきりだったら、僕はただぼんやりと
飛鳥川だの、そのあたりの山や丘や森や、そのうえに拡がった気もちのいい青空だのを眺....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
あるが、今その中二首を選んで置いた。「東の滝の御門」は皇子尊の島の宮殿の正門で、
飛鳥川から水を引いて滝をなしていただろうと云われている。「人音もせねば」は、人の....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
に日本文化発祥の地、大和に於ても、古代日本を象徴する一本の川が流れていた。曰く、
飛鳥川である。 万葉の詩人は、有為転変の人の世を
飛鳥川になぞらえて、昨日の淵は....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
《よ》み出でし腰折《こしおれ》一首《いっしゅ》 かくまでに濁《にご》るもうしや
飛鳥川《あすかがわ》 そも源《みなもと》をただせ汲《く》む人 七 ....
「朱欒の花のさく頃」より 著者:杉田久女
朱欒をるいるいと地に低くたれていた。 先年大阪でひらかれた関西俳句大会の翌日、
飛鳥川をわたり、橘寺へ行った時鐘楼の簷にかけてあった美しい橘の実の幾聯も、橘のか....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
後世所謂エタなる一大流れが、それから出来上がったのである。佐保川・初瀬川・寺川・
飛鳥川などの諸流が合うて大和川が出来、それに富緒川・葛城川・龍田川・葛下川・石川....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
色を浮べる。深山酸漿草の美しく咲きこぼれた草原を通り抜けてまた河原を辿って行く。
飛鳥川ならぬ東沢は一年の間にさして変った様子も見えなかった。この狭い一枚岩の河床....