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「食す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
ただ芸術的な気質《きしつ》を持った僕等の一人《ひとり》に考えていた。しかし彼は衣食する上にはある英字新聞の記者を勤《つと》めているのだった。僕はどう云う芸術家も....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
はおのずから夏炉冬扇のきらいあり。その喝采《やんや》は全く暑中にありて、冬季は坐食す。 よし渠は糊口《ここう》に窮せざるも、月々十数円の工面《くめん》は尋常手....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
戦をなるべくやらないで機動によって敵の背後に迫り、犠牲を少なくしつつ敵の領土を蚕食する。この二つの手段が主として採用されるのであります。 フリードリヒ大王は、....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
足袋をつまんで。―― 磯浜へ上って来て、巌の根松の日蔭に集り、ビイル、煎餅の飲食するのは、羨しくも何ともないでしゅ。娘の白い頤の少しばかり動くのを、甘味そうに....
獏鸚」より 著者:海野十三
……」 「それから?……獏は性|怯にして、深林に孤棲し、夜間出でて草木の芽などを食す。いやまだ食うものがある。人間が夜見る夢を食うことを忘れちゃいけない。産地は....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
て、薄紫に蘂青く、純白の、蘂赤く、あわれに咲重なる木槿の花をば、継母は粥に交ぜて食するなり。こは長寿する薬ぞとよ。 梨の核を絞りし汁も、木槿の花を煮こみし粥も....
北斗帖」より 著者:違星北斗
と一生懸命コクワ取る 売ったお金がどうも溜らぬ 生産的仕事が俺にあって欲しい 徒食するのは恥しいから 葉書さえ買う金なく本意ならず 御無沙汰をする俺の貧しさ 無....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
き出でたる、言いつたえ書きつたえられたる物語にほぼ同じきもの少からず。山男に石を食す。河童の手を奪える。それらなり。この二種の物語のごときは、川ありて、門小さく....
妖怪学」より 著者:井上円了
るなり。 (一〇)痔疾を治する呪術 茗荷をとりて信心にいのり、一生茗荷を食すまじき願をたつれば、奇妙にしるしあること神のごとし。 (一一)田虫の呪....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
と思われる。すなわち、足にマメができたときに「馬」の字を書くというのは、馬は豆を食するということに原因したもので、また、頭に腫物のできたるときも、これと同理によ....
迷信解」より 著者:井上円了
ナイの中には、一種の滑稽に属するものもたくさんある。例えば、俗に瘧のときに茄子を食するを忌むは、瘧のいゆるを落つるというによりて、茄子は熟しても落ちぬものなれば....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て食事をなすものあり、意に任じて数品を食し終わりて入り口の勘定所に至り、自らその食するところのものを告げ、相当の代価を払うの例なれば、言をはむも自在なり。しかる....
西航日録」より 著者:井上円了
等商業学校の同窓会に出席す。 明治三十六年一月一日、間島氏の宅にて元旦の雑煮を食す。よって狂歌を詠む。 正月にそなへる餅も喰ふ餅もみな盆餅と呼ぶぞおかしき ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
風光の目に入るなし。往復二十五マイルあり。当夕、シャウ氏の案内にてホテルに至り会食す。 十三日、曇り(満月)。早朝寓所を出でて、車行二十九マイル、ヒールズビル....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
私は好晴の日を見ては屡々山岳の茸を訪問する。敢て訪問するというのは、毒茸が多くて食すべき大獲物に接し得ないことと、前述の意味に出発点を置くところから狩るというよ....