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「食む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放送された遺言」より 著者:海野十三
しようということは神によって造られた人間の犯すべからざる権限であり、さらに骨肉相食む類の醜態を誘発して人類の風紀は下等動物以下に堕落するのは火をみるより明らかな....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
とは賢明なることであろうか。断じて然らず。われら地球人類は、そういう一切の同胞相食むの愚を即刻捨て去らねばならないのだ。そして直ちに地球防衛の旗印の下に協力し結....
地球盗難」より 著者:海野十三
、無期休戦に入ることを広く告げられた。 「われわれ地球に棲息する人類は、骨肉|相食む闘争を即時中止し、全人類一致団結して、やがて侵入して来ようとするウラゴーゴル....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
不思議である。そして、芸術という正体の掴み難いものに、娘時代同様、日夜、蚕が桑を食むように噛み入っている。 逸作には、人間の好みとか意志とかいうもの以上に、一....
無惨」より 著者:黒岩涙香
る一方は逃げ一方は追う内に梯子段の所まで追詰た、斯うなると死物狂い、窮鼠却て猫を食むの譬えで振向いて頭の髪を取うとした、所が悲しい事には支那人の頭は前の方を剃て....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
甲斐あって、慶応三年という頃になると、長男源介は、すでに二十歳に達して禄十九石を食む一人前の武士となり、長女アサも十八歳の娘盛りになった。 かくて、私のために....
天守物語」より 著者:泉鏡花
粟粒を一つ二つと算えて拾う雀でも、俄雨には容子が可い。五百石、三百石、千石一人で食むものが、その笑止さと言ってはない。おかしいやら、気の毒やら、ねえ、お前。 薄....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
代匠記)等というが、こういう解釈の必要は毫も無い。 ○ 御食むかふ南淵山の巌には落れる斑雪か消え残りたる 〔巻九・一七〇九〕 柿本人麿歌集....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
彼も甚だ不満の様子であった。彼は言葉をつづけて、 「倉三の話によりますと、骨肉相食む地獄図の実演を創案した左近の設計には些か狂いがあったようです。その最も甚しい....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
は、改めて説明するまでもなく、前にも言った通り、いわゆる重役連の労せずして高級を食む不合理を憎むからである。 かく説き来れば中村屋の給与は相当|宜しいように見....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
務は怠り勝ちとなり、能率が低下する。 大会社や大工場の重役等が労せずして高給を食むに反し、実際に中堅になって働く役員や職工はその十分の一程度の給与しか受けない....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
とへにたのみ、 せぐくまり、かがまりてあり。 しかあるに、この幸、この芋。 うち食むに、ゑみくづほるるかなや。 うまらや、うまらや、 老もなどおちざらめやも。 ....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
辺りに大きな穴が開いた。 天智天皇の七年、高麗国の滅亡するや、その遺民唐の粟を食むことを潔しとせず、相率いて我が国に帰化し、その数数千に及び、武蔵その他の東国....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
が、これも呪われたる禍いは逃がれぬ。見よ、父は子を憎み、子は父に背いて、骨肉相|食むの畜生道は眼のあたりじゃ。人妻に懸想してその夫をほろぼすほどの無道人に、誰が....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
種類のものです。これは突発的な精神の打撃にはなりませんけれど、その代りに精神を虫食む度合が執拗く、だらだらと生活の張合いを失くしてしまいます。 これをどうした....