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食わせ物
「食わせ物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
食わせ物の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
馬琴は水槽《みずぶね》の前へ来て、心静かに上がり湯を使った。
「とにかく、馬琴は
食わせ物でげす。日本の羅貫中《らかんちゅう》もよく出来やした。」
しかし風呂の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れろと、自分の方から値をつけて、引ったくるように買って行ってしまったんですから、
食わせ物も何もあったもんじゃありませんよ」 「そりゃあお前さんの云う通りだ。万さ....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
人だけ連れて、浅草あたりのあんな家を、どうして訪ねたものだろう? いやいやこれは
食わせ物だ。色を売る女であろうもしれぬ」 しかし間もなくその疑いが杞憂であった....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
悪く云えば茫然していた。 「武道の麒麟児と思ったに葉之助殿はお人好しだそうだ」「
食わせ物だ
食わせ物だ」 「ぼんやりとしてノッソリとして、ヌッと立っている塩梅は独....
「安重根」より 著者:谷譲次
朴鳳錫を止めて)何をするの? 静かに話してわからないことなの? 背年C その女も
食わせ物だぞ。一緒に殴っちまえ。 口ぐちに呼ぶ。すべてが瞬間だ――。混雑のうちに....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
に人間の能率(即ち使いべりのしなさ加減)のことにもなって了った。能率という観念の
食わせ物である所以は之だ。 日本の官吏も今や遂にこの工学的な能率増進の対策にさ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
のだから、よもやそこらに抜かりはあるまい、常吉はこう言い張った。 「姐御ってのが
食わせ物さね。しかし親分、いい女だったってますぜ。」と見て来たように、「お前さん....