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「食器棚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

食器棚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蠅男」より 著者:海野十三
結果、帆村の云ったとおり、はたして秘密倉庫が地下に発見せられた。それは、勝手許の食器棚のうしろに作られていたもので、ボタン一つで、自由にあけたてできるようになっ....
労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
全速力の汽車が向う向いて走り去るように、彼はズンズン細くなった。 ベッドから、食器棚から、凸凹した床から、そこら中を、のたうち廻った。その後には、蝸牛《かたつ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
活になっていた。食堂はごく粗末で、古い円卓が一つ、上には斜めに鏡が立ててある低い食器棚が一つ、破れた肱掛《ひじか》け椅子《いす》が一つ、トゥーサンの荷物がいっぱ....
作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
嗅煙草のおびたゞしき山。煙草入にも入れてなく、嚢にも入れてなくして、暖炉枠の上、食器棚の上、ピアノの上|等至る所に一塊づゝにして載せてある。その様あたかも老伯が....
貞操問答」より 著者:菊池寛
考えていた。 浴室から上って、セルを出させて着、食堂へ来てみると、幼い兄妹は、食器棚の後に付いている大きな鏡に向って、何か面白そうに騒いでいる。 その子供達....
わが妻の記」より 著者:伊丹万作
妻のもののしまい方は普通の世間並とは大分違う。普通の人なら大概たんすにしまう品が食器棚にはいつていたり、流しの棚にあるはずのものが冷蔵庫にしまつてあつたりする。....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ろうか、四人の集めた額が離れると、八住は手さぐりに入口の壁際に行って、そこにある食器棚から、一つの鍵を取り出してきた。 まもなく、その鍵は二つの扉に当てがわれ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
か、変ったでしょ」 なるほど、部屋のようすが変っている。化粧机のあったところに食器棚をすえ、壁の靴摺《くつずれ》の三叉《みつまた》のソケットから電気コンロを二....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
な鳥の卵が紐に通してさげてあって、大きな駝鳥の卵が部屋の中央にさがっていた。隅の食器棚はわざと開けてあるのか、古い銀の食器や、よく手入れのゆきとどいた陶器など、....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
行った。 食堂を通りぬけて料理場のほうへ行こうとすると、そこの胡桃《くるみ》の食器棚の前に保羅がうつ伏せになって倒れている。 おどろいて、顔の上にかがみ込ん....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
る。 めいめい茶碗と箸を持ってお勝手へ馳け込む。 手早く茶碗を洗ってキチンと食器棚の中へ並べる。食卓の上を大きな羽箒《はぼうき》でサッとひと撫《な》で。どこ....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
なのでしょう、清潔な卓布をかけた長方形の卓子が据えられて、短いカーテンに掩われた食器棚や、戸棚や……そよそよと芝生を撫でて来る柔らかな風がそのカーテンの裾をなぶ....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
いてくださらん始末ですからねえ。 ソーニャ 甘やかされつけているものですから。(食器棚の中を捜す)何かちょっとめしあがりません? アーストロフ そうですね、頂き....
天才」より 著者:神西清
と吹っかけたと憤慨しているのが聞えてくる。胸のむかついて来たエゴール・サヴィチは食器棚の前に立ちどまって、ヴォトカの罎をいつまでも睨みつけている。 「いっそのこ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
るいもある。 ここで、この一等船客の食堂について、多少の説明をして置こう。先ず食器棚の両方の入口からはいると、奥の正面にはピアノが一台装飾的に据えてある。ピア....