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食扶持
「食扶持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
食扶持の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二老人」より 著者:国木田独歩
楽な仕事をと頼んで歩きましたら、やっとうまい口が発見《めっか》ったんです。それは
食扶持《くいぶち》いっさいむこう持ちで月給が七円だというのです、それでからだを動....
「明暗」より 著者:夏目漱石
食費と差引にする気か何かで澄ましているのです。
叔母は最初から僕が原稿を書いて
食扶持《くいぶち》でも入れるものとでも思ってるんでしょう、僕がペンを持っていると....
「三郎爺」より 著者:宮本百合子
かしくなろうがどうなろうが、彼は一向平気で放って置くから、なおひどくなって、婿に
食扶持《くいぶち》まで貰わなければならないようになってしまった。 それでも、彼....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
セーヌ河の中の島でむく犬のリックとラックに向うから遊で飽かれて仕舞った老人で
食扶持の年金は独逸の償金で支払われて居るのがエッフェル塔を指してこういった。 「....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
一ン日に一碗でいいといっといたんだから、一月食っても三十杯だ。他の居候の三日半の
食扶持《くいぶち》で、おれくらいの学者が一月飼っておけるとなりゃア損得ずくから考....