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食肉
「食肉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
食肉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
か、虎はかく人畜を残害するもののそれは「柿食いに来るは烏の道理|哉《かな》」で、
食肉獣の悲しさ他の動物を生食せずば自分の命が立ち往かぬからやむを得ぬ事だ、既に故....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
したが、ついに瘴癘湿熱の腐朽霧気地帯から撃退されている。ただ、白骨をのせた巨蓮の
食肉種が、河面を覆うているのが望遠レンズに映ったそうである。 第二の神秘境は、....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
類似の言葉があるということである。 刑罰の目的が復讐であって、人を憎むの極端が
食肉であるならば、極刑が食人刑であることは敢て怪しむに足らぬことである。アフリカ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
ろまで無事におくり届けた歓びであった。翌日彼らは、食糧をにない長い柄を肩にした。
食肉鳥のように鋭く光ったトビ口が、陽にきらめいた。川岸づたいに、ヨシやアシや熊笹....
「備忘録」より 著者:寺田寅彦
た。 猫が人間の喜びに相当するらしい感情の表現として、前足で足踏みをするのは、
食肉獣の祖先がいい獲物を見つけてそれを引きむしる事をやったのとある関係があるので....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
や、社会主義者や、無政府主義者や――は、すべて羊の皮をきた狼《おおかみ》であり、
食肉鳥の猛々しい心を以て、柔和な福音を説く説教者である。確かに、彼等の主義は人道....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
さらんのかね?」 祠の前に住んでいる湯沢医者が、髯を扱きながら縁先へ出て来て、
食肉鳥のような声を絞った。 「知ってらあ! 知り過ぎてらあ! だから敲き壊してや....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
少量の人類の生活資料しか生産しないというのは、周知の真理である。そして、最良質の
食肉に対する需要の増加と、その結果たるその価格の騰貴により、ますます多量の良質の....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
声がする。やがて、キューネがポンと手をうって、 「分った。ニューギニアの奥地には
食肉植物の、『うつぼかずら』のひじょうに巨きなものがあるという話だったが……。そ....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
マの宗徒容易にこれに服するにあらず、旧教は虎のごとく新教は狼のごとく、虎狼相闘い
食肉流血、ルーザの死後、宗教のために日本の人民を殺し日本の国財を費やし、師《いく....
「殺人狂の話」より 著者:浜尾四郎
して、彼がマルテの死体を運んだ電車の車掌の言葉をここに記すと、 「私は、この男を
食肉市場の助手だと思ったのです。それでそこにもっているのは牛肉かいときいたもんで....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
ゅうちょ》※《とき》ヲ延《ひ》クコトヲ得イハユル氷雪冬時コレヲ蔵シ夏時コレヲ開キ
食肉ノ禄《ろく》喪祭賓客用ヒザルコト無シコレ亦《また》輔相|調※《ちょうしょう》....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
普通民が牛馬も喰わなくなった後の産物かもしれぬ。 殺生肉食嫌忌の宣伝から起った
食肉禁忌の思想がだんだんとこうじて来て、従来もっぱら
食肉用の獣と見なされて、その....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
について、いわゆるエタが穢多として、特別に世間から嫌われた所以のものは、単に剥皮
食肉の習慣を有して、その身が穢れているがために、神様がこれをお嫌いになるものだ、....
「オスカー・ブロズキー事件」より 著者:妹尾アキ夫
のではなかった。盗んだり暴力をもちいたりして獲得したものだった。生れつきの本能が
食肉獣的なので、なんの防禦もない宝石を身近にかんずると、それに手をださずにいられ....