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飯時分
「飯時分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飯時分の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
、心は煮えきらなかった。いつまでこんなことがつづくのかと思われた。 ちょうど晩
飯時分だったので、まだ店を開いて間もないほどのモナミは人が一杯であった。いつも二....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
は勝手なれぬ、人の家にいるような心持で、ドギマギしながら、昼飯の支度にかかった。
飯時分に新吉が帰って来た。新吉はお作の顔を見ると、「ホ……。」と言ったきりで、話....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
起きあがって、伸びをした。 「そろそろ飯《めし》か……」 この三人は、きまって
飯時分になるとカルタをやる。そして、互に負けを出し合い、停車場へ着くと物を買いこ....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
いう伸子の心には、きつい激しい思いがあった。もと佃と赤坂に暮していたとき、丁度夕
飯時分ふらりと和一郎が来たことがあった。大震災のあと間もないときで、佃が崩れた小....
「伸子」より 著者:宮本百合子
ない気持がした。 「――……それはまあ、そうみたいなんだがね――あれは――もう夕
飯時分だったろう、あの人のところへ電話がかかってきたのさ。大分長く喋っていたから....
「田舎風なヒューモレスク」より 著者:宮本百合子
おかしいことよ、私は少々センチメンタルになって来てよ」 といわれよう! 私は、御
飯時分になると、台所の土間に両足下りて、うこぎ垣越に往還に向い拍子木をパン、パン....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
てやれ。」 そう捨鉢に心をきめて、彼は片山の家へ行ってみた。今から行けば丁度夕
飯時分で、夫妻といつものように会食するということが一寸気にかかったけれど、構うも....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
である。 よもすがら音なき雨や種俵《たねだわら》 うぐひすや家内|揃《そろ》ふて
飯時分《めしじぶん》 春の日の遅い朝飯。食卓には朝の光がさし込み、庭には鶯《う....