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「飯焚き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飯焚きの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
ら付いて来ているお兼《かね》という年増《としま》の女中があって、それがお虎という飯焚き女を指図して、家内のことを万端とりまかなっている。そのお兼は新参のお光が主....
死までを語る」より 著者:直木三十五
て、解き物は一手で、引き受けるようになった。 この時分、もう一つ上達したのは、飯焚きと、菜をつくることで――これは、後日になって、私の妻が、貧乏の最中、子供を....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
と努めた。他人の争いの仲裁者となったり、病める青年を慰めたり、新聞売りの老婆や、飯焚きの小娘や、犬やをも労わり愛した。また卑しい仕方に私を弄ぼうとした一人の少女....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
それにしても前田氏には、どうしてこんな処におられるな」 「玄卿の秘密を発くため、飯焚きとなって住み込んだのでござる」 「で、秘密はわかりましたかな?」 「さよう....
山吹の花」より 著者:豊島与志雄
だらけだが、背が高くて頑丈そうだった。乾物問屋のワカメ束ねだの精米所の麻袋繕いや飯焚きだのに働いたこともあるそうだ。だが、言葉は丁寧で、料理の心得も多少あった。....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
いた商人宿はじきわかった。 全く国へ帰っても仕様のない私なのだ、お婆さんが、御飯焚きならあると云ったけれど。―― 海岸通りに出ると、チッチッと舌を鳴らして行....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
家中の者を起すと同時に、番頭喜兵衛の采配で手代の一人は近所にいる出入りの医者へ、飯焚きの男が三町おいた番太郎の小屋へ、そして発見者たる彼仙太郎はこうして一応繩張....
野槌の百」より 著者:吉川英治
く申す羽村の留が、たいこ判を押して、後々一切、おひきうけ致しての入札でござんす。飯焚きにでも、乳母にでも、お妾にでも、おつかい途のある旦那がたは、どうか安心して....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ころは普通である。それを日ざしを見ていて午飯の刻限近しと見るや、飛んで帰ってきて飯焚きの支度をしたのは主婦である。ケシネビツすなわち糧米櫃の中に桝が入っている。....