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「飯鉢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

飯鉢の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
狐の手帳」より 著者:田中貢太郎
にあがってくださいよ」 「煩い」 それでも老婆は打っちゃって置けないので、膳と飯鉢を持って来てお滝の傍へ置いて往った。 「此処へ置いてまいりますから、好い時に....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
興《ただおき》を会津守護にしようとしたところが、越中守忠興が固く辞退した、そこで飯鉢《おはち》は氏郷へ廻った、ということである。細川忠興も立派な一将であるが、歌....
」より 著者:森鴎外
ょろっとした目で、横に主人を見て、麦箱の中に抛り込んである、縁の虧けた轆轤細工の飯鉢を取って見せる。石田は黙って背中を向けて、縁側のほうへ引き返した。 花壇の....
岩魚の怪」より 著者:田中貢太郎
はじめた。各自が家から持って来た盛相飯は後にして、真中に置いた五|升入りぐらいな飯鉢の中にある団子を指で撮んで旨そうに喫いだした。団子は煮た黒い黍団子であった。....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
、三本とも節を中央に置き、その点を麻にて七巻き半巻きつけ、その上に金輪にあらざる飯鉢の蓋を載せ、その蓋の内には狐狗狸の三字を書し、その蓋の上には奇数の手を載する....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
門司というところに伝わって、よい仕事が見られます。特に今出来るもので美しいのは「飯鉢」と呼んでいるもので、素地の上に白土をかけ、これに緑と飴色との釉を垂らします....
参宮がえり」より 著者:田中貢太郎
。 「飯をやったらどうだ」 「喫べましょう」 忰はやっと茶碗を持った。 「今|飯鉢と茶を持って来ます」 女は忰の方をちょっと見てから立って艫の方へ往った。 ....
世間師」より 著者:小栗風葉
岩畳にできた大きな餉台のような物を囲んで、三四人飯を食っていた。めいめいに小さな飯鉢を控えて、味噌汁は一杯ずつ上さんに盛ってもらっている。上さんは裾を高々と端折....
水郷異聞」より 著者:田中貢太郎
膳の前へ往った。 「御酒は如何でございます」 婢は廊下まで持って来てあった黒い飯鉢と鉄瓶を執って来たところであった。 「私は酒を飲まない方でね」 省三はこう....