飲料水[語句情報] »
飲料水
「飲料水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飲料水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
とともにある禍《わざわ》いを受けているようなことはないか。かりにもし、ドイツ人は
飲料水の代りに麦酒《ビール》を飲むそうだから我々もそうしようというようなこと……....
「俊寛」より 著者:菊池寛
が許されていなかった。俊寛は、砂を噛み、土を掻きむしりながら、泣いた。 船は、
飲料水と野菜とを積み込み、成経と康頼とを収めると、手を合わして乗船を哀願する俊寛....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
検べても少しもわかりません。たとえばお茶の中へ投じたとか、または夏のことですから
飲料水の中に投じたとか、何か怪しむべさ事情があってもよいであろうに、令嬢に訊ねま....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
峠の方まで歩き回りに行った時のことだ。崖に添うた村の裏道には、村民の使用する清い
飲料水が樋をつたってあふれるように流れて来ている。そこは半蔵の好きな道だ。その辺....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
の頂にまだ真白の雪が見えるのであった。それに家の前には、小さな流れが走っていて、
飲料水も肥桶も、また大根も流れの下の方で洗うという、非常に便利な所であった。 ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
百年もの前のものが、そのまま使用できた。 ラウダの洞穴から、わずかだが、食料と
飲料水がはこびこまれた。 船長室のあたりはさすがに気味が悪かったが、あとはすこ....
「火薬船」より 著者:海野十三
のヤードにも、するするとあがった。 すると、すぐノーマ号から返事があった。 “
飲料水、野菜、果実ノ分譲ヲ乞ウ。高価ヲ以テ購ウ” それを見て虎船長は、 「駄目....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
むことにきめてしまった。 艇の出発はいよいよ間近かになった。のこっているのは、
飲料水の入った樽がもうあと十個ばかりだった。一同は力をあわせて、この最後の荷物を....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
だんだん薄くなって、熱い陽ざしがじりじりとボートのうえへさしてきた。この分では、
飲料水の樽は、すぐからになるだろう。 「船長、漕がなくてもいいのですか」 「うむ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
じゅうぶんにそなえつけた。 海にうかぶ船の上では、命のつぎにかぞえられるのが、
飲料水である。わるい飲み水は、病気のもとにもなる。 それで、大小二個の清水タン....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
たが室の片隅のテーブルの上に、果実がうず高く積んであって椰子の実で拵えた椀の中に
飲料水さえ盛ってある。ちょっと驚いて眼を見張ったがそれでもすぐに感付いた―― 「....
「富籤」より 著者:神西清
溜息をつきながらぐずぐず言っている。汽車が停まると自分は、お湯だのバターパンだの
飲料水だのと言って、停車場じゅうを駈け廻らなければなるまい。……女房は高いと言っ....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
のだのとして、疎外せられた筈はない。さればこそエタは宮廷社寺の掃除にも用いられ、
飲料水を汲む井戸掘りにも役せられ、神輿を担ぎ鳥居を建てるという様な神事にも、憚ら....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
るのでありました。かかる「穢多」という様な、同情なき文字を使った世の中にも、なお
飲料水を汲み出す井戸を掘らせたり、神輿を舁かせたりしたのを見ますと、彼らがあえて....
「雪の障子」より 著者:島崎藤村
めずらしいものが降った。旧冬十一月からことしの正月末へかけて、こんな冬季の乾燥が続きに続いたら、今に
飲料水にも事欠くであろうと言われ、雨一滴来ない庭の土は灰の塊のごとく、草木もほと....