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飴売り
「飴売り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飴売りの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 こんにちでも全く跡を絶ったというのではないが、東京市中に
飴売りのすがたを見ることが少なくなった。明治時代までは鉦をたたいて売りに来る飴売....
「わが町」より 著者:織田作之助
心細い声で、ぼそんと言った。 「仕様むないこと言いな。お前みたな気イで冷やし
飴売りに歩いてたら、飴が腐敗ってしまう……」 言って、他吉はふと眼をひからせた....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
き出しても信吉は、ボンヤリしていた。――鮮人かい!……内地で鮮人と云えば、土方か
飴売りしかないもんと思ってる。自分はそれよりひどい暮しをしている内地人だって、〔....
「骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
たという。それから人足、手伝い、仲仕の類を稼いで、あらん限りの苦労をした揚句、鉋
飴売りの商売を覚えて、足高盥を荷ぎ荷ぎ故郷へ帰って来たが、帰って来てみると故郷は....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
だが、サテ、そうなってみるとドウモ調子が面白くない。朝鮮|緘しの金モール燦然たる
飴売り服や、四角八面のフロックコートを一着に及んで、左様然らばの勲何等|風を吹か....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
豆店の名が出たのだろうが、住んでいる連中というのがまた法界坊《ほうかいぼう》や、
飴売りや、唐傘《からかさ》の骨をけずる浪人や、とにかく一風変った人たちばかりだっ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
頭巾で巻いて、渋染の袖無。あれからすぐ夫婦して大坂を立ち、道中の路銀とてないので
飴売りの胴乱をかけて、子の乳となる妻の糧を、一銭二銭と働きながら、きょうやっと、....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の投頭巾に、横筋の袖無、丸ぐけの太い紐で、胸に人形箱をかけた、この頃町でよく見る
飴売りの傀儡師という姿の者。 中から四、五人の声が、門の内でその傀儡師を見送っ....