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飴細工
「飴細工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飴細工の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
の処へ行《ゆ》けば、切断して毒を取って跡は他人の肉で継合《つぎあ》わせると云う、
飴細工の様な事も出来るから造作はないが、其の頃は医術が開けませんから、十分に療治....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
る。調子がわるい。恋はすべてを溶《と》かす。角張《かどば》った絵紙鳶《えだこ》も
飴細工《あめざいく》であるからは必ず流れ出す。我は愛の水に浸して、三日三晩の長き....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
のである。さもなくとも理髪店のビラの種類、八百屋や駄菓子屋の店の品物、子供相手の
飴細工《あめざいく》や※粉細工《しんこざいく》の注文振りを見ても、ここいらに江戸....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る飴売りがすこぶる多く、そこらの辻に屋台の荷をおろして、子どもを相手にいろいろの
飴細工を売る。この
飴細工と※粉細工とが江戸時代の形見といったような大道商人であっ....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
に、傍に置いた主人の雪踏とお嬢様の雪踏と自分の福草履三足一緒に懐中へ入れたから、
飴細工の狸見たようになって、梯子を上ろうとする時、微酔機嫌で少し身体が斜になる途....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
一日二晩|絶間なく感心しつめて天晴菩薩と信仰して居る御前様を、縛ることは赤旃檀に
飴細工の刀で彫をするよりまだ難し、一昨日の晩忘れて行かれたそれ/\その櫛を見ても....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ですね。たいへん面白い。すぐにしらべてみましょう」 と、甲板のうえから、艦橋が
飴細工のように曲っているのを見上げて、しきりに首をふって感心していました。 「大....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
ったものにそれを遣るというので、私などもよく買いに行ったものだが、いつも詰らない
飴細工ばかり引き当てて、欲しいと思う橋弁慶なぞは、何時も取ったことがなく落胆した....
「雁」より 著者:森鴎外
玉と云う子で、母親がなくて、親爺と二人暮らしでいると云う事、その親爺は秋葉の原に
飴細工の床店を出していると云う事などを知った。そのうちにこの裏店に革命的変動が起....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
が立止っては休んでいました。飴屋などは荷を下して、笛を吹いて子供を寄せて、そこで
飴細工をするのでした。狸や狐などを、上手にひねって造ります。それに赤や青の色を塗....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
三寸、転び、ぼく、引張《ひっぱり》とする。小物とは大傘を拡げかけてその下で駄菓子
飴細工の類を売る者、三寸とは組立屋台を引いて来て帰りには畳んで行く者、転びとは大....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
がら》染模様《そめもよう》の類なり。その他|羽子板《はごいた》、押絵《おしえ》、
飴細工《あめざいく》、菊人形、活人形《いきにんぎょう》、覗機関《のぞきからくり》....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
不思議で、何うなさるかと思うと、額の肉を殺いで鼻へ附けて、段々高くしたんですが、
飴細工みたようで、少し腫物が痛いと云うと、フと斬って、イヤ癒ったろうと云うのです....
「それから」より 著者:夏目漱石
宿警察署では秋水一人の為に月々百円使っている。同じ仲間の飴屋《あめや》が、大道で
飴細工を拵《こしら》えていると、白服の巡査が、飴の前へ鼻を出して、邪魔になって仕....