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飽
「飽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
飽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
ある人びと
わたしはまたある人々を知っている。それらの人々は何ごとにも容易に
飽《あ》くことを知らない。一人の女人《にょにん》や一つの想念《イデエ》や一本の石....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ず。」と罵ったと申すではございませんか。
十四
しかしあの
飽くまでも、物に御騒ぎにならない若殿様は、すぐに勇気を御取り直しになって、悠々と....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
けんぎゅうしょくじょ》はあの中に見出す事は出来ません。あそこに歌われた恋人同士は
飽《あ》くまでも彦星《ひこぼし》と棚機津女《たなばたつめ》とです。彼等の枕に響い....
「河童」より 著者:芥川竜之介
僕はこういう彼の話をかなり正確に写したつもりである。もしまただれか僕の筆記に
飽き足りない人があるとすれば、東京市外××村のS精神病院を尋ねてみるがよい。年よ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
も善《い》いじゃないか?」
「いや、決して善《よ》くはないよ。僕などはもう支那に
飽き
飽きしている。」
「支那にじゃない。上海《シャンハイ》にだろう。」
「支那に....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《かたき》瀬沼兵衛《せぬまひょうえ》の快癒も祈らざるを得なかった。
が、運命は
飽くまでも、田岡甚太夫に刻薄《こくはく》であった。彼の病は重《おも》りに重って、....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
。趙生を始め大勢の友人たちは、勿論この変化を不思議に思った。王生ももう道楽には、
飽きたのかも知れないと云うものがある。いや、どこかに可愛い女が、出来たのだろうと....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ていない。
「引き上げの朝、彼奴《きゃつ》に遇《あ》った時には、唾を吐きかけても
飽き足らぬと思いました。何しろのめのめと我々の前へ面《つら》をさらした上に、御|....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
仲間の若者たちの方を眺めやった。が、彼等はもうその時には、流れを飛び越えるのにも
飽きたと見えて、また何か新しい力競《ちからくら》べを試むべく、面白そうに笑い興じ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いを見出したであろう。その上又例の「彼女の心」! 実際我我の愛する女性は古往今来
飽き
飽きする程、素ばらしい心の持ち主である。のみならず彼女の服装とか、或は彼女の....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
の苦行よりも、これが遥かに大事だったのじゃ。『取彼乳糜《かのにゅうびをとり》如意
飽食《いのごとくほうしょくし》、悉皆浄尽《しっかいじょうじんす》。』――仏本行経....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
あるいは山沢《さんたく》に逍遥《しょうよう》し、あるいはまた精神病院|裡《り》に
飽食暖衣《ほうしょくだんい》するの幸福を得べし。然れども世界に誇るべき二千年来の....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
一度もない。と同時に退屈した覚えも皆無である。菊池となら一日ぶら/\していても、
飽きるような事はなかろうと思う。(尤も菊池は
飽きるかも知れないが、)それと云うの....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
三百ポンドの年金を受けることになった。 ファラデーは、まず研究せんとする問題を
飽くまで撰んで、それからこれを解決すべき実験の方法を熟考する。新しい道具が入用と....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
言っていたから、彼はよく気をつけて、相手に機会をあたえないようにした。このように
飽くまで平和的手段に出られると、ブロムはひどく癪に障ったが、彼がうつ手はただひと....