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餅草
「餅草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
餅草の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
女だ。 「お前さまはお留守居かなし。」 「そうさ。」 「おれは今まで畠にいたが、
餅草どころじゃあらすか。きょうのお通りは正五つ時だげな。殿様は下町の笹屋の前まで....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
は生家に逗留しなかった。うこぎの芽にはやや早く、竹の子にもまだ早くて、今は山家も
餅草の季節であるが、おばあさんはたまの里帰りの孫娘のために、あれも食わせてやりた....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
四
四月になる。愈春だ。村の三月、三日には雛を飾る家もある。菱
餅草餅は、何家でも出来る。小学校の新学年。つい去年まで碌に口も利けなかった近所の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
れ。」 と湯気の立つ茶椀。――南無三宝、茶が切れた。 「ほんにの、これが春で、
餅草があると、私が手に、すぐに団子なと拵えて進じょうもの。孫が、ほっておきで、南....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
い)がこれに代わって登場したものである。ゆえにこのヨモギを一般の人々はモチクサ(
餅草)と呼んで、誰もよく知っている。 ホウコグサもヨモギも餅にするには元来その....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
コグサをテンジクモチ、これを餅に入れて搗いたものも天竺餅というそうである。以前は
餅草即ち艾以外に、この草を餅に入れるのは普通であり、またこの方が色も佳く、におい....