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養育
「養育〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
養育の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
たので、さっそく自由の身にされた。
それから、十年余りのち、尼になって、子供を
養育していた阿濃は、丹後守何某《たんごのかみなにがし》の随身に、驍勇《きょうゆう....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
円の手切れ金を貰い、上総《かずさ》の或海岸にある両親の家へ帰った上、月々文太郎の
養育料として若干の金を送って貰う、――彼はこういう条件に少しも異存を唱えなかった....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
く書いてよこしました。今年は朝顔の培養《ばいよう》に失敗した事、上野《うえの》の
養育院の寄附を依頼された事、入梅《にゅうばい》で書物が大半|黴《か》びてしまった....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
は、体中《からだじゅう》に露《あら》われているのですが――今日《こんにち》までの
養育の礼を一々|叮嚀《ていねい》に述べ出すのです。
「それがややしばらく続いた後....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
「正に器用には書いている。が、畢竟それだけだ。」
親子
親は子供を
養育するのに適しているかどうかは疑問である。成種牛馬は親の為に
養育されるのに違い....
「或る女」より 著者:有島武郎
ければならないのだから。葉子の懐中には百五十ドルの米貨があるばかりだった。定子の
養育費だけでも、米国に足をおろすや否や、すぐに木村にたよらなければならないのは目....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
などはおくびにも出さなくなり、克明に店や家庭に働いている。規矩男の母は、規矩男の
養育の相談相手に、僅かに頼れる旧知の家として、度々織田の家庭を訪ねるのであった。....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
許されたるにぞ、渠は父母無き孤児の、他に繋累とてはあらざれども、児として幼少より
養育されて、母とも思う叔母に会して、永き離別を惜まんため、朝来ここに来りおり、聞....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ございます。古事記の神代の巻に、豐玉姫からお生れになられたお子様を、妹の玉依姫が
養育されたとあるのは、つまりそう言った秘事を暗示されたものだと承ります。 申す....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
居ります。井戸の大きい程、金持の家が多く、金持程多数(と言っても三四人)の子供を
養育して居ます。彼等は葡萄を栽培して葡萄酒を造るのと小麦と牧畜で自給自足するばか....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
気に入ったい、総勢二十一人というのが昨日のこッた、竹の皮包の腰兵糧でもって巣鴨の
養育院というのに出かけて、施のちょきちょきを遣ってさ、総がかりで日の暮れるまでに....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
にして、動物の発達と同一の規則を有すればなり。例えばここに一動物あり、もしこれを
養育せんと欲すれば、必ず外物をひとたびその消化機関の中に入れ、これをしてそれ自体....
「西航日録」より 著者:井上円了
役をとることあたわざるものは、銅貨一文を添えてその子を託すれば、終日飲食を授けて
養育する所なり。また、貧民に飲食を施す組織あり。紅茶大碗半文、食品一文、都合一文....
「古事記」より 著者:太安万侶
見《のぞきみ》なさつた御心を恨みながらも戀しさにお堪えなさらないで、その御子を御
養育申し上げるために、その妹のタマヨリ姫を差しあげ、それに附けて歌を差しあげまし....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
い破目に立到ったのを、色々苦心の末に、この山奥にお捨て申して、律儀な百姓の手に御
養育いたさせたのだ。その証拠はお子を拾い上げた者が所持しているはずだ。とにかく一....