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餌壺
「餌壺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
餌壺の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
気でも違ったように、小さい翼《つばさ》をばたばたやる。その拍子《ひょうし》にまた
餌壺《えつぼ》の黍《きび》も、鳥籠の外に散乱する。が、男は面白そうに、ただ敏子を....
「文鳥」より 著者:夏目漱石
出した。これを毎朝食わせなくっちゃいけません。もし餌《え》をかえてやらなければ、
餌壺《えつぼ》を出して殻《から》だけ吹いておやんなさい。そうしないと文鳥が実《み....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
その軒下にかかっていた。大きな鉄製《かねせい》の鳥籠《とりかご》に、陶器でできた
餌壺《えつぼ》をいくつとなく外から括《くく》りつけたのも、そこにぶら下がっていた....
「小鳥」より 著者:宮本百合子
た。やはり覚えていて下を見る。が、二度三度場所をかえて覗くと、勢をつけて、さっと
餌壺の際に下り立った。そして、粟を散らしながらツウツウと短い暖味のある声で雌を呼....
「餌」より 著者:宮本百合子
て、枝から枝へと遊んで居る。いずれ行儀のわるい「じゅうしまつ」が、例の通り体ごと
餌壺に入って、ちっ、ちっと、首を振り振り撒きちらしたのだろう。私はそのまま忘れて....
「博物誌」より 著者:岸田国士
小鳥はいつまでも強情に黙りこんでいる。それに、やることが何から何まであべこべだ。
餌壺に餌を入れてやると、いきなり嘴の先でとびかかって、あたり一面に撒き散らしてし....