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餓え死に
「餓え死に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
餓え死にの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪の夜の話」より 著者:太宰治
な男じゃない。いいかい、きみ子(お嫂さんの名前)もよく覚えて置け。おれたち一家が
餓え死にしかけても、おれはあんな、あさましい買い出しなんかに出掛けやしないのだか....
「黒髪」より 著者:近松秋江
春が「私ひとりを頼みの母さん、南辺に賃仕事して裏家住み。死んだあとでは袖乞非人の
餓え死にをなされようかと、それのみ悲しさ」とかこち嘆くところを思い合わせて、いと....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
の金はまだ持つてるんだ。いや五百や千またはもつともつているかも知れないぜ。決して
餓え死にするような状態ではない。では何故自殺するか。すなわち彼らは天下の富豪だと....
「夜の靴」より 著者:横光利一
。」妻は起きてきて子供に訊ねた。 「面白いよ、ジープがぶうぶう通っている。」 「
餓え死にしてる人、沢山いて?」 「そうだね。僕、朝からピアノばかり弾いていて外へ....
「八幡太郎」より 著者:楠山正雄
|年もつづいて、その間にはずいぶんはげしい大雪に悩んだり、兵糧がなくなって危うく
餓え死にをしかけたり、一|時は敵の勢いがたいそう強くって、味方は残らず討ち死にと....
「柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
恐ろしい地獄であった。地獄も地獄餓鬼地獄であった。 不義を犯した大奥の女子を、
餓え死にさせる土蔵であった。幾十人幾百人、美しい局や侍女達が、そこで非業に死んだ....
「地上」より 著者:島田清次郎
い呪われた子を生み下すとき、その不幸な子供を若干の金で貰い受けて、そしてじり/\
餓え死にさせるようなこともするらしかった。大抵の嬰児は結核か梅毒で死んでしまった....
「炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
タが困ろうと、親兄弟が泣こうと、うっちゃって置け。誰と寝ようと、梅毒になろうと、
餓え死にしようと、そんなことはどうでもいい。絵さえ描いて行けばいいんだぞ! ヴィ....