餓狼[語句情報] »
餓狼
「餓狼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
餓狼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
だと? じゃあ、俺の勇気が、怖くなったというのか?」
そう呟きながらも、まだ、
餓狼《がろう》のような、猛悪《もうあく》な構えは、止めなかった。
武士は、カラ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の身上を受けきれる人がどこにあるのか。へたに投げ出してみたならば、それこそ群がる
餓狼のために、肉の倉庫を開放したようなもので、徒《いたず》らに貪婪《どんらん》と....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
のあらゆる文明国が十分に説明している。スキチアの遊牧民を駆って、餌を尋ねる多数の
餓狼の如くに、その生れ故郷を捨てさせたものは、欠乏に外ならなかった。このあくまで....
「三国志」より 著者:吉川英治
は曹操、曹洪の兄弟と見えたり」 「思いがけない大将首、あれを獲らずにあるべきや」
餓狼が餌を争うように二人を蔽いつつんだ。 すると。 彼方の野末から、一陣の黄....
「三国志」より 著者:吉川英治
、珠が落ちてる」 「釵があった」 「金襴の袍があるぞ」 追いかけて来た兵は皆、
餓狼のごとく地上の財物に気をとられてそれを拾うに、われ勝ちな態だった。 「ばか者....
「三国志」より 著者:吉川英治
へ襲いかかった。彼らの腹はみんな背中へつくほど細く捲き上がっていた。いわゆる餓虎
餓狼ばかりである。牙を張り風を舞わし、血に飽かない姿である。 逃げる逃げる、逃....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い。勝敗も一朝には信じられず、人間同士もすべて狐たぬきの化かしあいだ。でなければ
餓狼の噛み合いである、――と彼は、自分自体のものから推して現世を見ていた。疑いぶ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
べきを、北条時行を追って府に入るや、僭上にも身勝手に諸所公領の地を割いて、これを
餓狼の将士に分つ。罪の五たり。 一つ さきには讒構をもうけて、巧みに、兵部卿ノ親....