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「餓鬼大将〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

餓鬼大将の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
ながら、前にもこう言う心もちを知っていたことを思い出した。それは僕の少年時代に或餓鬼大将にいじめられ、しかも泣かずに我慢して家《うち》へ帰った時の心もちだった。....
追憶」より 著者:芥川竜之介
を持っている。徳ちゃんは確か総武鉄道の社長か何かの次男に生まれた、負けぬ気の強い餓鬼大将だった。 しかし小学校へはいるが早いか僕はたちまち世間に多い「いじめっ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
中で乱どりをやった。成績も非常によかった。そして一年半か二年もしてからはそこでの餓鬼大将になってしまった。毎年秋の諏訪神社のお祭には、各々の町から山車が出た。そ....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
若党とがすぐに其場へ駈けつけると、乱暴者はもう逃げてゆくところでした。そのなかに餓鬼大将らしい十六七の少年が一人まじっている。そのうしろ姿が彼の大塚孫次郎の兄の....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
| 二人の学生 ┐ ┌雑夫の方一人 国別にして、各々そのうちの餓鬼大将を一人ずつ │ │川崎船の方二人 各川崎船に二人ずつ 吃りの....
納豆合戦」より 著者:菊池寛
お前は、いくらの納豆を買ったのだ。」とお巡査さんが、怖しい声で聞きました。いくら餓鬼大将の吉公だといって、お巡査さんに逢っちゃ堪りません。蒼くなって、ブルブル顫....
黒百合」より 著者:泉鏡花
ようで、楽ッたらないんだぜ。」 「それでまあよくお前さん体が何ともないね。浅草に餓鬼大将をやってお在の時とは違って、品もよくおなりだし、丸顔も長くなってさ、争わ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
らなかった。大人達には親しめなかったけれど、同じ年輩の子供達にはすぐ仲良くなり、餓鬼大将ぎみであった。よみ方の読本は、はじめっから最後の頁まで、すらすらよむこと....
河霧」より 著者:国木田独歩
道場というは四|間と五間の板間で、その以前豊吉も小学校から帰り路、この家の少年を餓鬼大将として荒れ回ったところである。さらに維新前はお面お籠手の真の道場であった....
初恋」より 著者:国木田独歩
通りこわい顔をして見せて持っていた書を懐へ入れてしまった。 そのころ僕は学校の餓鬼大将だけにすこぶる生意気で、少年のくせに大沢先生のいばるのが癪にさわってなら....
白痴」より 著者:坂口安吾
と伊沢は思った。そして彼は子供の頃の小さな記憶の断片をふと思いだしていた。一人の餓鬼大将の命令で十何人かの子供たちが仔豚を追いまわしていた。追いつめて、餓鬼大将....
文人囲碁会」より 著者:坂口安吾
で、つまり戦争で碁が打てなくなるまで、文人囲碁会というのがあって、豊島さんはその餓鬼大将のようなものだった。 僕は物にタンデキする性分だが碁のタンデキは女以上....
織田信長」より 著者:坂口安吾
常の友としているが、その野心は彼に限ったことではない。 天下一の野心ぐらいは、餓鬼大将は誰でも持っているものだ。けれども、自信は、それにともなうものではない。....
妖婦」より 著者:織田作之助
健坊は安子の家とは道一つへだてた向側の雑貨屋の伜で、体が大きく腕力が強く、近所の餓鬼大将であった。 ところが四年生になって間もなくのある日、安子は仕立屋の伜の....
橋の上」より 著者:犬田卯
かかった圭太に渡れない! これは悲惨な滑稽事でなければならなかった。 第一、餓鬼大将の三郎(通称さぶちゃん)の気に入らなかった。彼は権威をけがされたようにさ....